活動報告

労務労働、協働共生合同委員会(8月6日)

育児や介護への対応

磯村 裕子氏  サン樹脂(株)
倉田 満美子氏 (株)ラッシュ・インターナショナル

社内での経験談からより良い制度運用を

会社での経験や悩み

育児・介護規定を運用した実践報告と全員での討論を通じ、経験と悩みを出し合いながら自社に生かす合同委員会が、17名の参加で開催されました。

社員数45名のサン樹脂は女性の割合が3分の1で、社内夫婦が4組あります。磯村氏を含め育児休業を取得した3名は全員が社内夫婦の妻だそうです。産休・育休を取って復帰する社員も会社も上手くいくよう、育休中でも出社してもらい、復帰後は「ママミーティング」で悩みや不満を聞いています。

また、介護を抱えた社員は2人います。本人の希望で介護休業は取らず有給休暇を使っていますが、ケアマネージャーとの打合せや病院への送迎で、2年分で最大40日ある有休はほぼ使い切るといいます。「育児も介護も一人ひとりストレスの抱え具合が違うが、そこに対応できるところが、制度の他に会社でやれることを考える中小企業の良さ。そこまで突っ込んでいいのかと思うくらい突っ込むのも大事だと思っている」と磯村氏は語りました。

各規定の運用事例を報告する倉田氏(左)と磯村氏(右)

社員の納得と理解

社員数39名のラッシュ・インターナショナルは女性比率が9割超です。育児・介護休暇規定は、初めて産休・育休を取る社員ができた時に整備されました。復帰時の時短勤務は本人の希望に沿って、フレックス勤務と自宅勤務を上手に組み合わせて使えるようにしています。また有休単位に「2時間休」を作り、すべての社員が活用しているそうです。

子供の病気と学校・保育園の行事に限定した理由での休みは、給料は減らさないという特殊なルールもあります。倉田氏は、「これは就業規則には書かず経営者の気概で企業風土にしていること。みんながモラルを守れなくなった時点でやめると明言している」と語りました。

参加者全員による討論の後、協働共生副委員長の永谷律子氏より、「社内での経験談から学ぶことが多い。それをもとに制度化し、社員と話し合いをした上で運用することが必要。社員が納得すれば、制度が活用され、より良い運用ができる。そこが会社の秩序を保つ1つのやり方といえる。『育児だから』『介護だから』という話ではなく、人として社員が大変だった経験談や悩みを相談し、語れる職場づくりが重要」と、まとめの挨拶がありました。