活動報告

金融アセスだより(第147回)

金融機関の現状

かつて私は、相続事業の立て直しで非常に苦しめられた経緯から、金融機関に対して敵対心を抱いて経営をしていました。しかし、金融委員会で学ぶうちに金融機関は、本来は中小企業家にとって「パートナー」だということに気付いていきました。

金融機関をパートナーと位置付けて経営をし、金融マンと接すれば接するほどに、昨今の情勢下では彼らは中小企業と同じか、それ以上に苦しんでいるのではないかと思うようになりました。私たちの要求はかなりの部分で受け入れられ、金融アセス運動は成功したといえるでしょうが、一方では疑問に思うのです。

超低金利の時代で、金融機関は融資以外の商品に力を入れてしのいできましたが、成り立たずに合併や統合を余儀なくされています。働く環境・ノルマも過酷で、若手が続かず人手不足に悩まされているとも聞きます。これでは彼らも使命を達成するのは困難になっていくと思います。

それは直接、私たちの経営にも多大な影響を及ぼします。求めることだけ求めて、社会的責任を果たしているといえるでしょうか。今こそ中小企業経営者が襟を正して真摯に経営を学び、会社を維持発展させ、地域に貢献していくことが大切といえます。

共に地域を盛り上げる

金融委員会では、2017年に愛知で開催された全国総会で西武信用金庫の理事長、昨年のフォーラムでは西尾信用金庫の理事長を招き、分科会をつくり上げてきました。そこで私は信用金庫の地域に対する熱心な取り組みや心情など、信金マン精神に大きな魅力を感じ、共に地域を盛り上げていきたいと思うようになりました。

金融委員会には同友会会員なら誰でも参加できます。ぜひ一度、皆さんも参加して一緒に学び合いませんか。新しい学びや気付きや発見が、きっと多くあります。

(株)まるみや  張 おさむ