活動報告

東尾張支部例会(1月23日)

待ったなしの働き方改革
~いい会社になるチャンス到来

池 ちひろ氏  池社会保険労務士事務所

働き方改革に対する学びを深める

正確な残業時間の把握

東尾張支部では、刈谷地区より池社会保険労務士事務所の池ちひろ氏を報告者に迎え、新年最初の支部例会を84名の参加で開催しました。

池氏からは、働き方会改革がどのような改革であり、経営者としてどのように取り組むべきかを報告していただきました。

働き方改革を考える上で、経営者が所定労働時間と法定労働時間の違いを理解し、正確に残業時間を把握しなければなりません。今まで業界の習慣や勘違いで残業としていなかったものが、実は残業にあたるということもあるので、まずは自社の業務内容を把握することが大切です。

また、残業の要・不要を客観的に判断し、業務に対して社員の理解を得られるように行動することが経営者の役割だと池氏は語ります。36協定や就業規則など社内の制度を整えるだけでは不十分であり、取り組む理由や意義を社員に伝える必要があります。課題を解決するためには、経営者と社員の協力が不可欠です。

労働における価値観

残業時間の管理だけでなく健康管理にも会社として取り組まねばなりません。健康診断で異常が発見された場合だけでなく、長時間働く方に対しても適切な対応が求められます。

池氏は、労働に対する社員の価値観が変化していることにも触れました。お金を多く稼ぐことよりも、長く働き続けることや十分な休日が確保できることを社員は希望しているのです。経営者と社員の価値観には違いがあるので、ギャップを解消するためのコミュニケーションが大切だと述べました。

働き方改革を他人事と捉えず、自社に関わる重要なものだと考えなければなりません。中小企業には猶予期間が設けられていますが、早いものでは今年4月までの解決が求められます。ただ問題に対応するだけではなく、より良い会社をつくるためのきっかけにしていきましょう。