活動報告

第15期役員研修大学 第7講座(11月10日)

中小企業と地域づくり

豊田 弘氏  知立機工(株)

豊田 弘氏

地消地産を企業活動へ

第15期役員研修大学の第7講座は経営環境改善運動の視点から、企業経営を通じて同友会理念をどのように実現していくかを考える機会としました。

現代の日本経済の産業構造変化に目を向けると、モノづくり産業(2次産業)を中心に生産拠点が海外へ移行され、その一方で国内の産業空洞化が進んでいます。また「平成の市町村大合併」が進んだことによって、行政機能は中心部へ移行。その弊害として、地域では多種多様な住民の困りごとが増加の一途を辿っているという現状です。

中小企業は、企業活動を通じて地域の困りごとを解決し続ける必要不可欠な存在です。そのことからも、これからの時代は「地産地消」ではなく、地域で必要となるものを地域で生み出す「地消地産」の考えを、具体的な企業活動へ落とし込むことが求められています。また、地域の課題は中小企業だけでは解決できない部分もあり、行政や他団体・市民・金融機関が地域の課題を共有する場を設けていくことも同時に必要となります。

困りごとを解決する

景気は、社員とその家族、そして地域で暮らす全ての人が「良くなっている」と思えることが重要です。その第一歩として、情勢がどうなっているのか、また自社はどんな社会的位置づけにあるのか等を経営者が自身の言葉で社員に説明し、全社の理解度を足並み揃えることが重要と話されました。

グループ討論では、地域とどう繋がっているかをテーマに話し合いました。「近隣住民の悩みや困りごとを全く知らない」「いち住民として困った時の相談場所が、地域にない」などの現状が出され、「困った時に頼れる地元企業としての認識を高めるために、企業活動を通じた地域への関わりをより進めていきたい」などの意見が出されました。