活動報告

【障害者問題委員会】関わり合いの中で能力は開く(2月9日)

障害者雇用・就労支援の集い

北村 誠氏  (株)キタムラ塗装
高瀬 喜照氏  高瀬金型(株)

「人間尊重とは」を改めて考える

「人間尊重とは」を改めて考える

初めての実習と雇用

今回の集いは、初めて障害者の実習を行った北村誠氏と、雇用して2年目の高瀬喜照氏が報告しました。

北村氏は、福祉施設の塗装を行うなど障害者との接点はありましたが雇用は念頭になく、人を生かす経営を考えるうちに、将来雇用できる会社にしようと思いました。

実習中の仕事は、養護学校の先生と工事やリフォームなどの作業現場に足を運んで相談し、高等部2年のT君を受け入れました。北村氏はT君の仕事に対するひたむきさに「一人前になれる」と確信、卒業後に自社で雇用しようと心に決めました。

実習後、養護学校で抱負を書いたT君は、大きな文字で紙いっぱいに「キタムラ塗装」と書き、先生を驚かせました。実習の充実感がT君に未来を描かせました。

どう生きるべきか

「自らどう生きるか」を問いかける高瀬氏

「自らどう生きるか」を問いかける高瀬氏

高瀬金型では、2名の知的障害の社員がフルタイムで働いています。

高瀬氏は、子どもの頃からプレス屋を営む父の仕事を手伝っていました。遊ぶ時間がない不満と仕事を達成する楽しさの中で、常に「自分はどう生きていくべきか」を問い、それが今の経営理念に強く影響しています。

会社は「安心して働き暮らせる砦」と考え、目指すは「認め合い、協力し合う」社風です。世の中にはいろいろな人がいて当たり前であり、入社した一人ひとりが自分の人生を築いていくのを見守ることが、経営者としての喜びだと語りました。どの社員の人生もかけがえないものとして、働く人とどう関わるかから人間尊重が始まるのではないかと投げかけました。