活動報告

男女共生委員会・女性経営者の会共催(5月22日)

三位一体の経営 ~同友会での学びと実践

青木 姫路子氏  三洋電子(株)

社内での熱処理技術講習会の様子

社内での熱処理技術講習会の様子

全国の仲間の刺激を受け

男女共生委員会と女性経営者の会が合同例会を開催し、30名が参加しました。女性経営者の経営体験報告から「三位一体の経営」について男性経営者とも一緒に学びたいと、三洋電子の青木姫路子氏に報告いただきました。

青木氏は実父が59歳の時に創業した会社に、一社員として入社しました。経営について何も知らないまま過ごしてきた青木氏は、「会社の規模は拡大しない、利益は出さない、という父の考えについて当時は何の疑問もなく、決算書も読めないので“わからない事がわからない”状態で、何の不安も感じなかった」と苦笑い。

しかし、高齢となった父からの代替わりでM&Aの話が進む中、青木氏は全社員の雇用継続に大きな不安を感じます。そして、社員を守るために覚悟を決めて夫を説得し、自分が社長、夫が専務という2枚看板で、20年前に三洋電子を継承しました。

2001年に同友会に入会しましたが、「今から思えば受け身の姿勢だった」という青木氏。ところがたまたま参加した全国会合で、目的意識を持って参加している全国の会員経営者に刺激を受け、心機一転、積極的に参加するようになったそうです。

三洋電子で製造される部品の数々

三洋電子で製造される部品の数々

限りない叡智を結集

それからの同友会で改めて出合ったのは「経営指針の確立」でした。そして指針確立の過程で「自社の存在意義、社員と一緒に目指すゴール、価値判断」である経営理念が自分の腹に落ちたといいます。青木氏は、取引先や社員との関係の中で問題が発生しても、理念に照らして考えることで、常にぶれることなく自信を持って決断できるようになったと、その後の変化を語ります。

どういう会社にしたいのか、自分自身が目的と課題を常に意識していれば、その解決のヒントは全て同友会で見つけることができると青木氏。地区内にとどまらず、社員と共に共育や共同求人等の委員会にも参加し、他社の経営者や社員との交流・情報交換の中で「限りない叡智を結集し、社員・企業・社会の幸せを実現します」という経営理念の実現のために、社員との育ち合いを実践しています。

2013年に社長から会長職となった青木氏は、「今後は女性の特徴といえる柔軟な考え方、寄り添える力を生かし、自社だけでなくお客様や地域社会の発展に向けて頑張りたい」と結びました。