活動報告

第16期役員研修大学 第4講座(8月17日)

同友会らしい「採用」の実践

北川 誠治氏  (株)キタガワ工芸

「指針・採用・共育」の総合実践を語る北川氏

「指針・採用・共育」の総合実践を語る北川氏

第16期役員研修大学の第4講座では、同友会らしい「採用」の実践について、キタガワ工芸の北川誠治氏に報告いただきました。その概要を紹介します。

社員が生き生きと働ける企業をめざして

企業とは、社員が生き生きと働くことができ、人間として成長できる場所でなければいけません。社員にはそれぞれ家族がおり、その家族を支えるには社員自身の成長が必要となります。そのため経営者は、社員が成長できる環境をどのようにつくるかが重要となります。

私は同友会で、「共に育つ」とは、教える側と教えられる側が相互に学び、人間的に成長することを意味すると学びました。その双方の喜びは何かと考える中で、教える側は「後輩の育成に関わりたい、成長したい」、教えられる側は「先輩や上司の役に立ちたい」と思い、それが喜びにつながると気づきました。それからは、「どうしたら社員が喜ぶ環境を創れるか」と考えながら、全社員参加型の企業づくりを進めています。

「指針・採用・共育」の総合実践の重要性

「共に育つ」を企業経営において考えると、前提として「何のために成長する必要があるのか」という目的が書かれた経営指針が必要になります。また経営指針を実現していくには、会社づくりの主体者である社員の採用が不可欠です。今いる社員は定年退職等で将来必ずいなくなるからです。また、人は人でしか磨かれないため、採用を続けなければ経営者と社員は相互に成長する環境を維持できません。このように、「共に育つ」を切り口にしても、「共に育つ」と「経営指針」、そして「採用」の総合実践が必要になることが分かります。

社員の採用は、なかなか一筋縄ではいかないですが、「採用」を切り口に企業経営を精査してみると、それまで見えなかった課題が見えてくるものだと思います。ぜひ一度、皆さんも考えてみてください。