活動報告

第16期共育講座 第4講座(8月21日)

生きることは社会とつながること

小出 晶子氏  TIY(株)

「誰もが働ける企業をめざしている」と小出氏

「誰もが働ける企業をめざしている」と小出氏

第16期社員と学ぶ共育講座(35社、106名が参加)第4講座・小出晶子氏の報告を紹介します。

可能性を引き出す前提

自社は、機械設計の会社に勤めていた父が創業し、自動車や事務機器に使われる部品の組立を行っています。パート社員70名のうち、13名が障害者です。障害者雇用のきっかけは人手不足でした。求人に応募がなく、単純作業なら障害者でもできると考え、実習から始めました。明確な指示があれば問題ないとわかり、採用に至りました。

自社では、作業工程を細分化し、「できる」ことを前提に道具や機械を工夫し、その人に合った仕事を作り出します。「なぜできないの」ではなく、「どうしたらできるのか」と考えることが大切です。

頼りにされる喜び

私は、生きることは社会とつながること、社会とつながる一番の方法は働くことだと考えています。

どんな人も働く中で生きる力を身につけ、人を思いやる心が育ち、その姿に学び、働くことの素晴らしさを実感しています。自社は、障害のある人と共に働く企業をめざしているのではなく、誰もが働ける企業をめざしています。

憲法27条1項に、「すべて国民は、勤労の権利を有し、義務を負う」とあります。障害は、その人の責任ではありません。ハンディキャップがあっても、それを補いあって働くことができる、何歳になっても働ける、自分の居場所がある。そんな社会にしていくことが夢です。そのために、利益を出すという手段を使って仕事をしています。