活動報告

人を生かす経営総合学習会(第4回) 1月15日

若者に選ばれる魅力ある企業づくり
~「地域に若者を残そう」を合言葉に

佐藤 全氏
(株)ヴィ・クルー代表取締役(中同協共同求人副委員長、宮城同友会副代表理事)

「地域の人を育て、残す」と語る佐藤氏

「地域の人を育て、残す」と語る佐藤氏

市場創造できる企業

新卒採用、同友会の共同求人活動の意義について、中同協共同求人副委員長の佐藤全氏より報告いただきました。

佐藤氏は父親が経営するバスの整備会社に入社し、友人の勧めで同友会に入会しました。経営指針を創る会を受講するなかで、何のための経営か、社員の存在、地域、地域からあてにされる会社とはを問い直しました。結果、市場創造できる企業としてバス等の車体製造・販売を行うヴィ・クルーを設立。10年ビジョンを描き、「若手が躍動する組織にしよう」と新卒採用に取り組み始めます。学生に自信を持って「自社は良い会社だ」と言えるかを自問し、教育体制や労働環境を整備、新しい仕事づくりで将来に展望の持てる企業を目指してきました。

共通の理念の下で

ある日、訪問した地元高校では、「地元に働く場がないから若者が町を去っていく」と言われ、佐藤氏は大変ショックを受けました。地元の中小企業が若者を採用できる企業づくりをしなければ、担い手の減少により地域は崩壊すると痛感したといいます。

そこで「地域に若者を残そう」を合言葉に共同求人活動を推進。高校生が地元で働くことを考える「業種、業界を知るガイダンス」を仙台市内の各エリアで開催します。さらに県下の各大学や仙台市、東北経済産業局などと協定を締結。産官学が「地域の人を育て、地域に人を残す」という共通の理念の下、地元企業への就職を推進している取り組みが紹介されました。

最後に、佐藤氏から「どんなに良い会社でも、良い経営環境なくして継続発展はできません。地域から逃げられない中小企業だからこそ、各社が地域になくてはならない、地域、業界のリーディングカンパニーになっていきましょう」とエールをいただき閉会となりました。