活動報告

第16期役員研修大学―第8講座(12月21日)

同友会の対外活動とは

宇佐見 孝氏  宇佐見合板(株)

経営者の伝える力が大切と宇佐見氏

経営者の伝える力が大切と宇佐見氏

会の方向性を表明

「同友会の対外活動」とのテーマで副代表理事の宇佐見孝氏に報告いただきました。

会内の情報関連部門は複数あり、会内広報や大学への出張講義など多岐にわたります。それら活動の根幹は、会の方向性や中小企業の実態を周りへ正しく指し示すこと。中でも景況調査には、リーマン・ショックの予期や各企業の賃金状況等、企業経営に直結する情報が盛り込まれています。経営者として情報を正しく掴み、経営に生かすことが大切だと話されました。

「伝力」が成功の鍵

会勢が伸びるに従って対外の認知度が増し、徐々にこちらの話へ耳を傾けてもらえるようになりました。しかしこうした関係は、一朝一夕にできるものではありません。中小企業の生の声を蓄積し、また先方が求める情報を適宜提供することを繰り返す中で、信頼関係が構築され、結果として「経営環境を改善する」ことが可能となるのです。

人、とりわけリーダーたる経営者にとって、「伝力(伝える、相手に理解させる力)」が大切だと宇佐見氏は強調します。最たるものがCMや広告といった宣伝で、企業の大小にかかわらず、これに注力した企業は成功しています。社内についても同様で、大それた理念だけ作っても、伝わっていなければ意味がないと警鐘を鳴らしました。

情報創造は価値創造

中小企業の弱点は、営業力や宣伝力の不足だと宇佐見氏は指摘します。また、自社が「何を」「誰に」売っているのか、事業領域の把握も欠かせません。会社を一番良く知る者として率先して広告塔となり、自社をPRすること。同業他社・社会情勢から情報を取り入れていくことが経営者の仕事と話しました。

情報は身の回りに無数にあります。異業種の経営者団体としての同友会を有効活用し、積極的に自社の情報を出して、受けた情報を素直に実践すれば、必ず自社に返ってくると宇佐見氏は強調します。一例として、エネルギーシフトの話から情報を得て、木質ペレットの製造・宣伝に取り組み、大企業と契約を結んだ自社の事例が紹介されました。

最後に、「『情報創造』は『価値創造』であり、自ら情報と関わり合って経営を伸ばしてほしい」との言葉でまとめられました。