活動報告

名古屋第2支部例会(1月29日)

「人を生かす経営」学習会
黒字でもあぐらをかかない

加藤 明彦氏  エイベックス(株)

課題に気づき宿題を持ち帰る参加者

課題に気づき宿題を持ち帰る参加者

名古屋第2支部では、同友会らしい黒字経営をめざしてそのベースとなる考え方を学ぶため、代表理事の加藤明彦氏(エイベックス代表取締役会長)を迎え、40名の参加で学習会を開催しました。

人が育つ環境を整える

「人間尊重の経営」の基本である自主・民主・連帯の精神の「自主」について、社員が自ら考えて動くことが大事だと加藤氏は言います。「人は育てるものではなく、育つもの」として、一例を紹介しました。外部研修に出た人が社内で先生役をする、そのために復習をする。講義をして質問に答えられなければ、また調べる。そのようにして先生役の社員はグンと成長するといい、育つ環境を整えることの重要性を説きました。

経営姿勢の確立では、生産を豊かにし、人間らしく生きることが挙げられました。また経営指針の成文化では、社員をパートナーとして、全社員が「生きがい・働きがい」を感じ、夢の実現に向かえる職場づくりを社長が率先して行うこと。社員と共に会社の将来と社員の夢や希望を指針に盛り込んでいくのです。

風土づくりがポイント

そのためには労働環境の整備が重要で、社員目線での現状分析が大切と言います。残業の時間管理や休日出勤への手当がきちんとされているか、忙しすぎて有給休暇が取りにくい職場になっていないかを見直すこと。休む権利を保障する方針を立て、それを達成する行動計画や方策を明確にすることが経営者の責任と強調されました。

加藤氏は、同友会に入会して自社が伸びるまでに10年を要し、それは風土を変えるのに時間がかかったからと言います。最後に、「労使見解に基づく経営指針をよりどころにした『人を生かす経営』を実践し、体質の強い企業づくりを行い、自社を成長させましょう」と呼びかけ、締めくくられました。

(株)サンキ  碓井 稔