活動報告

広報部会(11月30日)

エネルギーシフトで仕事づくり

環境問題を経営課題として捉える

平沼 辰雄氏  (株)リバイブ

確実に迫る危機

11月広報部会では、同友会が掲げている「エネルギーシフト」の学び、またそれによる仕事づくりについて、リバイブの平沼辰雄氏より報告いただきました。

2011年の東日本大震災を機に、中小企業家同友会全国協議会ではエネルギーシフトの学習と実践を進める「中小企業エネルギーシフト宣言」が発表されました。平沼氏からは、事例や様々なデータをもとに、気候・環境の変動や地球温暖化の仕組み、考えられる対策などを説明いただきました。

何も対策を講じないと、異常気象や海面上昇、食糧不足、生態系の損失など8つのリスクが生じるといいます。それらの問題解決には、エネルギーシフトの実践が大前提となります。リバイブでは、「環境方針」として「善・循環社会」「自然に生かされた全生命との共存」「人間が人間らしく生きる」などが実現できる環境をつくっていくことが掲げられています。

環境問題は経営課題

平沼氏は、同友会の3つの目的の中にある「総合的な能力を身につける」ことに触れ、福島原発事故を例に、汚染の現状や被害などを私たちはどれだけ知っているかと問いかけます。そして、経営を維持するために情報や知識を備え、エネルギーや環境問題を経営課題として捉えることを推奨しました。

また、「経営環境を改善し発展を」では、「自分たちだけではなく、周りの地域の企業、皆が良い地域づくりをするため」の発展を目指すことと考えるべきだと語りました。

環境問題を考える時、経営者の責任として自身が関わるあらゆる事柄を意識し、全自然・生命の連鎖など正しい知識を得て、すべきことを着実に実践していく大切さを学び、身近でできることから取り組もうと思いました。

アクシス  河地 一夫

エネルギーシフトとは

「エネルギーシフト」には2つの意味があります。

第1に「エネルギーそのものをシフトする」ことで、3つの方法があります。(1)省エネ(企業の省エネ・省資源化、省エネ住宅等)、(2)地域暖房とコージェネレーション(小規模で小型の発電設備と冷暖房・給湯設備の設置に地域や企業等で取り組む)、(3)再生可能エネルギー(太陽光・風力・小水力など自然エネルギーの利活用のほか、廃熱・地中熱等の未利用エネルギー活用)の3本柱となっています。

第2には「大規模集中型から小規模分散型にシフトする」という意味があります。省エネと熱の効率的な活用によって、地域に仕事とお金の循環を生み出すことです。