活動報告

広報部会(6月4日)

あなたの会社は大丈夫?
~BCPで永続する企業を目指す

吉田 幸隆氏  エバー(株)

BCPの取り組みを語る吉田氏

社会的使命を果たす

6月度広報部会は「あなたの会社は大丈夫ですか~BCPで永続する企業を目指す」をテーマに行われ、エバーの吉田幸隆氏に2部制で報告いただきました。

第1部では、県方針でもあるBCPの策定についてお話しいただきました。社内でのBCPの取り組みは計画書の成文化、地域への経営報告会、商工会と防災対策についてのプロジェクトの立ち上げ、祭りなど行事への参画など、地域とも関わりを深めているといいます。

被災時に中小企業経営者が地域に求められることは、経営者として普段から培っている統率力だそうです。地域に対して社会的使命を果たすことは、永続する企業へと繋がります。

第2部では、不離一体シートに基づき吉田氏の経営体験が話されました。大規模な2回のリコールを転機に「会社を続けていって良いのか」と苦悩し、社員にも未来を示せずにいたそうです。

地域への社会的使命を果たすことが永続企業につながる

平時から全社一丸に

東日本大震災で被災した景色を見て「このままではいけない」と感じたこと、ある社員に「今の会社はビジョンが見えないから辞める」と言われ、「社員に巻き込まれた」と話します。そこから社員との関係性を深め、解りやすい経営を目指しました。日を分けての日本語・ポルトガル語での全体朝礼、生産性・品質・安全性を数値から共有し『計画・実行・検証・改善』のサイクルの確立を提唱。聞く姿勢の学びから2030年のビジョンを社員と作成中で、組織強化では幹部研修カリキュラムとしてテーマごとに議論する場も設けています。

労務労働委員会では就業規則を切り口として経営姿勢を学び、多くの実践の結果として社員から「私の会社は」という主体的な発言が聞かれるようになったそうです。「企業は経営者だけの持ち物ではない。だからこそBCPも含めて企業は永続しないといけない」と語りました。

グループ討論では自分の周りで起こりうる災害、状況を認識すること、企業が永続するには平時から企業が一丸となっていることが重要であることが話されました。

(有)花井養鶏場  花井 寿仁