活動報告

どうゆうき

▼中小企業憲章が閣議決定されて7年が経ちました。中同協の憲章・条例推進月間キックオフ会議が衆議員会館で行われ、全国から200名近い会員が集まり、41名の国会議員が挨拶に訪れる姿を見て、それまでの活動が間違っていなかったことを感じました

▼同友会の柱の1つである経営環境改善運動で、よく語られるのが金融アセスメント法制定運動で、これが同友会の運動を変えたと総括されます。振り返れば1997年、愛知の景況調査で銀行の貸し渋り実態を調べたことに端を発し、アンケートで判明した事実の記者発表を行いました

▼それまでの同友会運動は、反対の声を上げるだけでした。声を上げても世の中は何も変わらないため、プロジェクト長であった私は、何か中小企業から提案ができないものかと立教大学の山口義行教授に相談しました。そこで出てきたのが、米国で運用されていた地域再投資法を参考にした「金融アセスメント法」だったのです

▼そこから運動は大きく動き、100万を超える署名が集まり、当時の金融行政が大きく変わりました。これがベースとなり、憲章、条例へと運動が進んだのです。同友会の一会員から発信されて全国に広がった、まさに社会運動そのものを目の当たりにし、中小企業家同友会の存在意義を強く感じたものです

▼40年近く活動を続けてきた私にとって、同友会3つの目的の3番目の理解が不十分で、浸透していない現状が歯痒くてなりません。自社を発展させ、経済人として成長し、社員と共に生きやすい世の中に変えていきましょう。

名古屋市条例推進協議会代表  木全 哲也