活動報告

どうゆうき

▼私は2009年から経営環境改善部門に参加しています。当時は、全国の同友会で中小企業憲章や中小企業振興基本条例の制定運動が広がり、中同協が「中小企業憲章草案」の第1次案を発表した時期でした。愛知同友会でもこの草案の前文に照らし合わせて「わが社と憲章」の視点から多くの学習会や議論が行われ、私も自社の存在意義や社会性についての認識を新たにし、自社と地域の関わりも考える契機となりました

▼その後、中小企業憲章の閣議決定と愛知県中小企業振興基本条例の制定を経て、現在までに県下12自治体が条例を制定するなど、国・県から地域へと同友会運動は着実な広がりをみせています。それに伴い、中小企業の経済的・社会的な役割に対する行政や地域住民からの理解と期待も高まっています。愛知同友会でもそうした期待に応えるべく、県産業労働部への政策提言や懇談会の開催、産学官連携の取り組みなどを拡大させています

▼翻って会内を見渡すと、10年の憲章閣議決定後に入会した会員が7割を占め、当時と比べて憲章運動への理解や議論が不足しているようにも感じます。同友会理念には「国民や地域と共に歩む中小企業」が謳われており、私たち会員は自社の経営改革のみならず、国民生活の向上や地域振興のための改善にも取り組んでいかねばなりません。自社が永続するためには、将来にわたって社会から必要とされる会社であり続けることが必要です。同友会運動の成果である憲章・条例を活用し、自社と地域を良くすることが求められます。

中小企業憲章・条例推進本部長  浅井 勇詞