活動報告

金融アセスだより(第111回)

条例制定から3年

名古屋市では2013年4月より「中小企業振興基本条例」が施行され、中小企業支援の実効的・具体的施策が策定される土台ができました。また、条例制定を機に「名古屋挑戦型企業塾」を実施。これは、「中小企業の新しいチャレンジを世界有数のものづくりの中心地名古屋から」と、河村たかし市長肝入りの施策として始められたものです。経営課題解決や販路拡大に関する研究会・セミナーを開催して、中小企業の事業展開や人材育成の支援を行い、参加企業間の連携を促し「名古屋ブランド」の創出をめざすとしています。

3年目を迎えた今年度の企業塾には58社が参加。今回は、経営戦略の基礎を学ぶ「挑戦ナレッジ」、実際に新規事業計画を立案する「挑戦プランニング」、挑戦内容を参加者同士で交流して課題解決の糸口を掴む「挑戦ソリューション」と、段階に応じた3つの研究会が開かれました。

私の取り組み

私は第1回から3年連続で企業塾を受講してきました。折しも自社では経営革新計画を取得して新技術を開発し始めていましたが、それをどう発信して事業化するか悩んでいました。企業塾の募集案内には、「イノベーション」や「プレゼンテーション」が学べるとあります。それまで受注だけだった弊社にとって、自社から技術を売ることは大きな課題であったので、迷わず参加を決めました。

企業塾には技術力の高い企業が多く、施策の情報に強い人、産学連携に強い人、新素材の情報を幾つも持つ人など多くの出会いがあり、同友会とはまた違った学びがありました。最終講座は東京ビッグサイトでの企業展への出展です。1年の成果発表の場として出展することができ、自信を得る経験となりました。

また受講するなかで新しいアイディアが浮かび、他の参加者と連携して「ものづくり補助金」の計画を描くなど、具体的な成果がありました。自社を発展させるため、新しい情報を積極的に掴み、補助・支援施策を活用することの大切さを実感しています。

2015年度の補正予算でも、中小企業に対する支援策はたくさん出てきています。3月頃には昨年同様、助成金・補助金の公募も始まります。ぜひ挑戦しましょう。

日研工業(株)  出原 直朗