活動報告

南尾張支部合同例会「指針に経営環境を取り入れる」(7月30日)

蟹江 晃男氏  カニエ電機(株)

情勢と景況調査を分析し、経営に活かしている蟹江氏

試行錯誤の挑戦

南尾張支部では昨年に引き続き経営環境をテーマにして合同例会を開催し、カニエ電機代表取締役の蟹江晃男氏に報告いただきました。

制御機器の販売や工事を行う同社において、蟹江氏は社長になってから同友会での学びを社業の経営にしっかりと落とし込み、様々な取り組みをしてきました。

入会当時は取り扱う商品を広げ、総合商社を意識していたそうです。しかし、売上や利益は思うように伸びず、リーマンショックの時には税理士から「このままでは倒産してしまう」と忠告されてしまいます。蟹江氏はその後、より効率的に利益をあげるために事業部を増やしたり、まとめたり、隣接異業種を意識したりと、挑戦を続けました。

また、同友会の学びを活かし、経営指針の完成度を上げて社員との共有も行います。その中で、新たに立ち上げたエネルギー事業などが上手く進み、徐々に利益が出やすくなったそうです。

金融委員会での学び

しかし、理念や経営計画、会社の仕組みを作る中で、蟹江氏は物足りなさや納得できないものを感じていました。それに気づいたのは、金融委員会で学ぶ中で経営環境やマクロ経済にも目を向けるようになってからでした。委員会で得た知識や学びを経営計画にも反映することで、より納得できるものになっていったそうです。

その一方で蟹江氏は、「やはり会社にとって大切なのは人なのだ」という思いも改めて感じたといい、どちらも大切にしなければいけないと話しました。

その他、計画立案のポイントや分析の仕方、戦略の立て方なども紹介され、参加者は具体的な蟹江氏の経営に関する報告に、熱心に耳を傾けていました。

グループ討論では、経営環境を意識しての取り組みの報告であったため、「なかなか難しい話だった」との感想もありましたが、その分、参加者のレベルが一段上がったのではないかと思います。

修真建築  岡 真一