活動報告

東三河支部例会「10年後、あなたの地域はあるか」(10月29日)

産学官連携で地域を救う

青木 佑紀氏  蒲郡市役所企画部企画政策課・主事
伊藤 智啓氏  (株)蒲郡製作所

今年で7回目を迎えた地域例会

東三河支部では、地域の行政・他団体・学校関係者・金融機関と共に学ぶ例会を開催しました。2010年から始まったこの支部例会は、今年で7回目となります。会外の18名を含む総勢71名が参加し、異なる立場でありながらも地域の主体者として学び合う機会となりました。

地域存続のために

今回は、10年後の地域存続のために何ができるのかを模索するために、「がまキューブ」開発に携わった蒲郡市役所の青木佑紀氏と蒲郡製作所の伊藤智啓氏に報告いただきました。

両者の報告で共通していたのは、衰退する地域への危機感です。蒲郡市では、地域の課題解決を図る場として「がまごおり産学官ネットワーク会議」を立ち上げました。伊藤氏も同じく、地域の同業組合の加盟企業数が徐々に減少する中、中小企業の疲弊が地域の疲弊につながっていく危機感を抱いていました。

この産学官ネットワーク会議を通じて地域として新しい仕事づくりを模索する中、愛知工科大学の西尾正則教授が手掛ける超小型衛星の金属フレームに、市内企業の技術を活かせる可能性を見出しました。そして地元企業7社と地域行政、教育機関との連携で「超小型人工衛星がまキューブ」の開発が始まりました。

新たな地域産業へ

超小型衛星の製作を通じて、参加企業では新規顧客の開拓、大学との連携・人脈づくり、新たな分野への進出、企業のブランディングにつながり、地域のモノづくり企業の可能性を広げることにつながりました。

グループ討論では、10年後の地域や自社の姿を想像し、それぞれの立場で「10年後の地域の姿と地域存続のために、自分たちに何ができるのか」について討議しました。明るい未来を迎えるためには地元企業、行政、教育機関等がそれぞれで頑張るのではなく、互いに連携し、一緒になって地域課題を解決していく。そうしたことを認識した支部例会となりました。