シリーズ広報委員登場(7)
今、広報紙に求められていることは?
加藤昌之(株)加藤設計(千種地区)
●このままでは、「ゆでガエル」に
「どうだァー」「いかんなァー」「そうだわなァー」。この言葉が最近、私を含め経営者同士の挨拶の常套句となっている。不況感はどんどん深まってばかりで、中小企業の親父達はグチが増すばかり。「政治が悪い」「経済が悪い」と口では言うが、本当に悪いのは…。当の本人が一番わかっている。
経営環境は激変しているのだから、今までと同じことをやっていたのではいけないことは理解していても、なかなか策が出てこない、策を打っても金がないし、時間がない。でもこのままでは、「ゆでガエル」となって、そのうち死にいたる。
●親父達が知恵を集め、時代を変えていく
そんな経営者の状況を変えるための場が同友会だと思う。「よい会社をつくる」「よい経営者になる」「よい経営環境をつくる」という同友会の三つ目的があるからだ。一人一人で考えていてもなかなか糸口の掴みにくいこの時代。今こそ、中小企業の親父達が知恵を集めあい、共に時代の流れを変えていく時だ。同友会をやっていたから会社が良くなった、また儲かりだした。「会社にもって帰れる同友会活動」が同友会の基本。同友会活動をしていると元気が出て、経営が楽しくなるよ…。なんてことは夢かもしれないが、「どうだァー」「いかんなァー」から、「どうだァー」「今度はこんなアイデアがある、こんな情報がある」と話を続けられるようにしたい。
●情報交流のひとつのインフラとして
広報紙に求められるのは、会員の「どうだァー」にたいして、「こんなアイデアがある、こんな情報がある」という紙面づくりだ。それには、会員の求めるものを知り、激変する経営環境に対応している、しようとしている、また始めようとしている企業の状況や会員の状況報告が必要だ。講演会や勉強会の様子などをできるだけ直接的でリアリティーに伝える一方で、同友会組織についての意見や議論の場も必要だと思う。つまり、上から下への情報提供だけでなく、広報紙が会員や会員企業の情報交流の場として、ひとつのインフラになるべきだと思う。
●熱き経営者魂に火をともすマッチ棒
その為にはこれまでの事務局任せから、少しずつではあるが、会員や広報委員の積極的参画が必要になる。私も今までの不活発な活動を反省し、これからは『会員の胸中にある熱き経営者魂に火をともすマッチ棒』のような広報紙をめざし、広報委員長と共にスタッフの一員として活動していきたい。最後に、この記事を読まれた会員の皆さんのご意見・ご感想をぜひお聞かせください。