産学協同セミナーin2001(2月18日)を終えて
たかが6回、されど6回
小林隆志ミノリ電装工業所・社長(プロジェクトリーダー)
●実践に役立つ成果が求められて
今年第6回を迎えた産学協同セミナーが2月18日、日本福祉大学半田キャンパスで開催され、学生を含め201名という多数の方々に参加していただきました。産学協同セミナーは「学生気分をもう一度味わってみたい」という想いから、95年10月に第1回が行われました。以来、プロジェクトメンバーや参加者の意見・要望を集約し、回を重ねるごとに、内容が進化してきました。4回目のゼミでは講師側から1回きりのゼミではなく継続的な取り組みの提案が、第5回は実践に結びつかなかったため、講師と参加者双方から今後の方向への結論づけが求められました。実践家である企業家が集まったセミナーとしてみると、残念ながら、これといった成果がまだ生まれていなかったのです。
●幅広い視野でゼミを準備
今回はその結果を出すべく、「どのようにしたら実践につなげていけるか」を念頭におきました。特に、事前のリサーチや時代背景などを考えながら企画し、プロジェクトと講師の先生方との綿密な打ち合わせを行い、いずれのゼミも内容の濃いものとなったと思います。産官学の分野からパネリストを迎えディスカッションを行ったゼミ、研究室の学生と企業訪問を行ったゼミ、ネットワークづくりとの交流をかねて大阪へ見学会を行ったゼミ、恒例となった商店街見学会(今年は大曽根、覚王山、大須の各商店街)など、それぞれが趣向を凝らしたゼミ内容になりました。
●継続的な研究会に発展
そして、当初の目標であった「目に見える成果」が見えてきました。3人の先生方から、「年に1回ではなく、定期的に有志で集まった研究会を行っていこう」という具体的な提案をいただき、今後の産学連携の方向性が見いだせてきました。現段階では、以降どのようなスタイルになっていくかは未定です。たかが6回、されど6回。産学協同セミナーは企業家と学術機関双方の発展のためには必要不可欠な取り組みであることを今、一層実感しています。