3月10日から1週間「事務局で東邦学園短大1年生をインターンシップ研修生を受け入れて」
浅井紀子(事務局・総務担当)
中小企業経営者と実際に接してみて
会員企業と同様にこの5年間、会活動の一環として事務局でもインターンシップ研修生(4年生大学の3年生3名ずつ)を受け入れてきました。昨年から3月に東邦学園短期大学1年生2名を、独自にインターンシップ生として受け入れており、今年も3月10日〜14日の5日間、平野修司さんと吉田さおりさんのお2人を研修生としてお迎えしました。学生の語る研修目的は「企業ではどんな人材が求められているのか」「社長の皆さんはどんな新しい試みをしているのか」という漠然としたものでしたが、就職を目前にした不安、少しでも社会の事を学びたいというひたむきな想いが感じられました。会合参加や企業訪問など(研修内容は表参照)で、様々な中小企業の経営者に直接会って話が聞けたことは、研修生にとって貴重な体験となりました。研修を終えて2人は、「社長の皆さんが社員のことを真剣に考えていることが分かった。お話を聞きながら自分自身の未熟さを思い知った」との感想と共に、「就職活動で社長が社員の成長を真剣に考えてくれる企業を探したい」と語りました。
共育活動の一環として
その後、3月18日に行われた東邦学園短大での「インターンシップ学内報告会」(9社・学生11名)に参加させていただき、学生の「生の声」を聞く事ができました。「研修できてよかった」という一方で、他企業では「アルバイトと同じだった」「私にとって何の意味もない5日間だった」という残念ケースも発表されました。これは受入企業側が、インターンシップをどのように位置付けて取り組んでいるかの問題だと思います。同友会では、従来よりインターンシップを「求人活動を目的とせず、共育活動の一環」「新入社員でもアルバイトでもない研修生」として位置付け、学生の「就職観・労働観・人生観等の養成」に役立つ研修につとめています。
経営者自身が問われる
これは単に「業務を体験させる」だけの研修ではなく、その企業や仕事の全体像を見せ、経営者自身が「なぜ経営しているのか」「社員に何を求めるのか」などの問題意識があって初めてできるものです。過去、同友会企業でのインターンシップ研修を受けられた学生から、「社長から直接話を聞くことができ、その会社や仕事の全体像を知ることで、業務の意味や重要性がわかった」との評価もあり、これは事前の受入企業会議で目的をしっかりと確認しあっているからこそです。今年も8月25日〜9月5日、4大の3年生を中心とした2003年度のインターンシップ研修が行われます。同友会企業での研修を希望する大学・学部・学生数は年々増加しています。「受入企業」として、会員の皆様のご登録をよろしくお願いいたします。
●同友会事務局での「総務」研修内容
・第1日3月10日(月)午前講義「同友会とは」(キックオフ)午後講義「働くとは」午後講義「楽しく働くために〜総務の仕事」夜間会合尾張支部・新会員オリエンテーション
・第2日3月11日(火)午前講義「財政活動の大切さ」午後訪問エイベックス(株)
・第3日3月10日日(水)午前講義「事務局の会計実務」午後会合東三河支部準備会(豊橋)夜間会合2月末景況分析会議
・第4日3月13日(木)午前会合事務局会議(インターンシップを終えた感想を発表)午後実務総務の仕事(データ入力など)夜間全体まとめ(懇談・反省会)
・第5日3月14日(金)午前実務総務(印刷など)午後実務総務(帳合・製本など)午後研修の感想文作成・提出講座の基本スケジュールは以下講義:60分/質疑応答・討論:45分/レポート作成:30分
インターンシップ事業に経済産業省から134万円の補助金〜5年前から取り組んで
愛知同友会の今年度のインターンシップに対して、今年3月25日に134万8975円が交付されました。これは今年度から新規にスタートした中小企業庁の「創造技術研究開発費等補助金」のうち、「産業技術人材育成インターンシップ推進支援事業に対する補助金」です。インターンシップは、「学生が在学中に自らの専攻・将来のキャリア(職業)に関連した就業体験を行う」もので、愛知同友会では五年前から始め、年を重ねるごとに、学生・経営者・企業が共に高めあえる内容となり、大学からは高い評価をいただいています。
独自のホームページを
今年度は8大学から56名の学生が、会員企業33社で2週間の研修を行いました。全員参加の「キックオフセミナー」でスタートし、各企業で経営者の考え方を聞き、仕事を体験し、まとめ会で学びを確認しあいます。受入企業にとっては、三位一体型企業(経営指針、共育、採用)の実践の機会と位置付けて取り組んでいます。インターンシップの詳細は愛知同友会のホームページ「Ainet」(http:///www.douyukai.or.jp)のトップページからご覧いただけます。ぜひご覧下さい。