選挙へ行こう(7)
政策宣伝は自社PR!
藤田彰男 赤津機械(株)
金融問題を学んで
年齢のためか、最近は投票へ行くことに強い義務感を感じるようになりました。若い頃は、どこに投票所があるのかも知らなかったくらいです。ところが中小企業のオヤジになって、こんな不景気のど真ん中に漂っていると、心配になってきます。少しでも良い社会、良い経済づくりのための貴重な権利として、自然に1票を投じられるようになりました。3年越しになる「金融アセスメント法」制定運動の中で、金融問題について勉強をしてみると、やはり中小企業施策によく精通している人に投票したくなりました。「不良債権の処理なくして景気回復なし!」などと、およそ実態経済とかけ離れた経済政策には、とても支持する気にはなりません。さりとて、明確なビジョンや政策を掲げている候補者は少なく、投票まで誰にするか決めていない典型的な浮動票と化してしまうのではありますが…。こちらの勉強不足もありますが、投票する候補者あるいは政党を決めるのに、そのビジョンとか政策といった大切な情報が有権者にわかりやすく提供されていないことも、有権者の理解が得られない一因になっているのではないでしょうか?
浮動票10%獲得で当選?
そこで私は考えました。現在の県議や国会議員選挙の平均的な投票率は40%位だと思います。定員1名の選挙区で候補者が2名立ち、投票率40%とすると、その51%を取った候補者は全有権者の20.5%から支持を得たことになります。つまり10名中3名が支持投票すれば、当選できます。実際にはこんなに単純ではないでしょうが…。また右の例で言えば、有権者の10%程度の組織票を持っている候補者であれば、残り10.5%の支持を集めれば良いことになり、私の様な浮動票を10%少し集めれば当選できます。たった10人に1人です。企業に例えれば、ある新製品を消費者10人のうち、2〜3人に確実に買っていただくには、商品名やメリットなどのPRに相当なエネルギーを傾注します。選挙で言えば、政策やビジョンということになりますか?浮動票層の投票率の上昇は、候補者や各政党に対する政策やビジョン説明の圧力になり、適切なチェックアンドバランスの仕組みを働かせるためにも必要です。家族や社員さんに声をかけて、皆で投票に行くことから日本を変えて行きませんか?