障害者問題委員会7月4日
ここまでできる「ものづくり」〜障害が生んだ三河のエジソン〜
加藤源重氏福祉工房あいち・主宰
7月4日、障害者問題委員会主催で、右手の指すべてを失った機械工、加藤源重氏の「ものづくり」に賭ける人生をテーマに講演会が行なわれました。これは製造業が元気をなくしている中、障害者、もの作り、その両方を元気にしようと企画されたもので、車椅子の方、障害者施設の職員、障害者の親御さん等、あわせ180名が参加しました。加藤氏は指を失ってから生活のあらゆる所で、当たり前のことができなくなります。悪戦苦闘の末、残った手のひらに皮のカバーを取りつけます。そこに道具をはめ込む装置を完成させたことから、補助具作りが始まりました。製品1つ1つを使って見せながらの講演は、完全ローテクのシンプルさと機能が、参加者に大きな驚きをもたらしました。共催した技術開発委員会の若原委員長からは、「加藤源重氏の技術開発は『ひらめき』も素晴らしいのですが、ひらめいた後に何度も何度も行う『改良』の結果に、実は素晴らしい完成度があり、売れる商品もこの『改良』の結果であることが多く、技術開発のお手本です」との感想が寄せられました。また、障害を持つ人や介護に携わる人にとっても、「できないからといって諦めるな」の励ましとなり、「勉強になりました」「またこんな勉強会をお願いします」と多くの感想が寄せられていました。