広報部12月19日
自立と若手経営者〜青年同友会を語る〜
山本靖也氏(株)キョウエイ社長(青同連協代表)
22歳で単身、名古屋に
広島の学校を卒業後、1年間音楽活動をしていました。その後、大阪で食品添加物関係の会社で働きました。1989年父の病気をきっかけに、広島協栄電熱工業(現キョウエイ)に入社しました。当時は工業用のヒーターから自動車用のプラスチック部品を扱っていました。1992年に社長から、「三菱・三井・トヨタなど銭を持っていそうな所の仕事を取って来い」と言われました。22歳の時です。つてもなく、単身赴任のようなかたちで名古屋にやって来ました。名古屋出張所開設の年には社名を現在の「キョウエイ」に変更しましたが、尾張も三河も分からない中、金型工場と出張所との往復に明け暮れていました。1994年に三菱自動車との直接取引に成功、またトヨタ車体とも取引を開始することができました。現在は製造部門をやめて商社に徹していますが、人と人との信頼関係を重視し、「ヒューマン・ネットワーク」を第一として仕事をしています
最初は同友会をなめていたが…
さて同友会との関わりです。父親が広島同友会の理事をしていた関係から、同友会については事前知識として知っており、93年に「名古屋で知り合いが欲しい」と愛知同友会に入会しました。名古屋の人たちは、仲間の輪にはいるまでは、すごく冷たいんです。最初は苦労しました。でもいったん輪の中に入ってしまうと、こっちのものって感じですね。当時、私の所属していた第1青同は竹田裕一氏(現在の西春日井地区会長)が会長でした。大先輩方もいて体育会系の雰囲気の中、経営者としてのマナーなどを会合の場で厳しくしつけられました。今となってはいい思い出です。入会2年目の1994年、地元で開催された全国研究集会の副実行委員長をやらせていただき、当時は何もわからないのにわかったような気になっていました。業績も順調で第1青同も楽しく活動できたので、なかば同友会で勉強しなくても利益は出ると慢心していました。しかし、99年夏の沖縄での全国総会第四分科会で、赤石中同協会長や三重の宮崎氏のパネル討論を聞いてショックを受け、自分の器の小ささと同友会の大きさを実感させられました。
第2創業の鍛錬の場として
自立とは自分の足で大地に立つことです。人に振り回されずに自分で考え実行する、つまり自分の意志で大地に立つことです。志高く、活動するのは同友会でも企業でも同じだと思います。若さは情熱的であり、かつ単純です。青年同友会は41歳で卒業です。年齢が若いせいもあり、後継者比率が高いんです。2代目は第2創業をしなければならないと思います。その準備のためにも経営指針は絶対に必要です。青同の活動も第2創業の鍛錬の場として主旨・目的を重視してやっています。しかし、それが同友会の活動の中で止まっています。7つの青同はすべて5カ年計画を持ち、どの青同に所属して、同じ活動の質が保証されるよう努力しています。現在の青同メンバーは、この5年で倍になり、今日現在460名、愛知の会員数の約20%を占めています。1970年に32名で発足し、愛知同友会とともに歩んできました。(グラフ参照)また青年同友会は、「同友会の三つの目的」を踏まえて、独自に「青年同友会三つの目的」を成文化しており(表参照)、私が代表を務める青同連協では、「生きる〜一生懸命生きること、それが時代を切り拓く」を今年度の活動テーマに掲げました。青同という組織は愛知と福岡にしかありませんが、青年部のメンバーは全国に2000名います。全国青年部組織をつくりたいと思っています。青同はしがらみがないのでイケイケです。青同の夢はどんどん上へ上へと続きます。
企業と同友会、共に結果を出す
私にとって同友会とは人生の生き方を勉強する場です。人としてどう生きていくか死ぬまで学ばせてくれる会だと思います。そして社業は同友会活動と両輪、結果を出していきたいと思います。また言った事はちゃんとやらないと。一貫性・整合性と理論性が必要だと思います。広報は伝えることと、それがちゃんと伝わったと言えるようにがんばってください。最後に同友会運動は会員のため、自分のためだけでなく、自分を含んだみんなのためにあると思います。山本靖也33歳、入会10年目、来年も連協代表としてがんばります。
●感想として
山本氏の情熱とパワーに完全に広報部員はノックアウトされた。しかし本人は青同には「もっとすごいヤツもいますし、私みたいな人ばかりですよ」との発言に、二度びっくりさせられたようです。社業と同友会活動は両輪であり、結果を出さなくては意味がないとの通り、青同全体がそれに向かっているとの発言に自分自身が元気づけられ、来年以降の青同が楽しみに思えてきました。
【記広報部・崎山健二】
1、我々青年同友会会員は、互いの夢の実現のため、情熱と勇気を持って相互啓発をし続けます。
2、我々青年同友会会員は、青年経営者として自覚と責任感をもち、同友会理念の総合実践を行うことにより、自社の発展をめざすと共に、地域社会の発展に貢献し続けます。
3、我々青年同友会会員は、感動と共感あふれる同友会運動の主体者としてリーダーシップを発揮し、全国に青年同友会(青年経営者)の輪を拡げ続けます。