第44回定時総会を開催
4月28日
新ビジョンを採択「2つの旗印」をさらに推進
第44回定時総会が4月28日午後、千種のメルパルクNAGOYAで開催され、来賓等を含め412名が参加しました。総会では、「2010年をめざす愛知同友会のビジョン」(2010ビジョン)が採択され、「自立型企業づくり」「地域社会と共に」の2つの旗印をさらに推し進めることや、「中小企業憲章」制定の運動、さらに5000名会員をめざすことを確認しました。
新代表理事に山本栄男氏を選出

新代表理事に選出された山本栄男氏(左)から退任した鋤柄修氏に花束が贈られる
ビジョン採択後、「経過」「情勢と展望」「活動方針」「決算」「予算」の提案が行われ、質疑応答を踏まえて承認され、「同友会3つの目的」の総合実践と「経営指針を日々実践し、地域経済の主役」となることを確認しました。その後、新年度役員選出が行われ、新代表理事に山本栄男氏((株)サカエ・豊明地区)が選ばれました。また代表理事を退任した鋤柄修氏(中同協幹事長)が「愛知同友会の未来に期待して」と題し、会員企業と同友会運動への想いを語りました。
分科会で始まり増強アピールも
総会に先立ち、「中小企業憲章」「労使見解」「経営理念」「地域と共に」をテーマにした5つの分科会では、これまでの到達点や今後の課題などを学び、深めあいました。総会後のパーティの後半には、新年度への増強アピールと、9月に滋賀で開催される青年経営者全国交流会のPRも行われました。最後に大島総会実行委員長より謝辞が述べられ、盛大な拍手をもって閉会されました。
『憲章ソング』の合唱
懇親パーティーでは、愛知銀行の飯田常務、沖縄同友会の糸数代表理事、山本新代表理事の挨拶の後、会員バンド「リトルベアーズ」のリードで『中小企業憲章ソング』の合唱と演奏が行われ、盛り上がりました。
来賓の皆さま

愛知県産業労働部中小企業金融課 加藤憲一主幹

名古屋市市民経済局産業部産業経済課 安井孝治課長

名古屋銀行 後藤年良常務 愛知銀行 飯田紘三常務

中京銀行 石原堅太郎常務
第44回定時総会記念講演
本気で学び、やる気で実践「愛知同友会の未来に期待して」
鋤柄修氏(株)エステム代表取締役会長(前代表理事・中同協幹事長)
同友会と企業はまさに車の両輪
代表理事となっての10年は本当にあっという間でした。昨年はドクターストップで、1カ月ちょっと休みましたが、2002年7月に中同協幹事長になってから、全国約9割の同友会に呼ばれました。「困った時には鋤柄に来てもらって、自分たちが言いにくいことを言わせよう」というのです。本人たちに代わって、あんまりズバズバ言うものですから、多少恨まれたかもしれません。(笑い)1995年4月に代表理事になってすぐ「愛知同友会は3000名を達成する」「わが社は300名の社員が飯を食える会社にする」と宣言しました。そして現在、「エステムは300人の社員になったのに、なぜ愛知同友会は3000名にならないのですか」と、嫌味を言えるようになりました。
「会社の方向を示し到達点を決める」
エステムが300人になったのは、社員が社員を増やしてくれたからです。昨年、ドクターストップで毎日会社にいた時、「早く体を治して同友会に行ってください」と社員からよく言われました。社内では邪魔者あつかいです。(笑い)社長の仕事は「会社の方向を示して到達点を決めること」です。同友会でもトップの人たちが、このことを行う訳です。ビジョンをつくったら、これを支部へと下ろしていきます。会社でいえば、支店や部門です。こんどはその下のリーダーが年間の目標をやるかやらないかです。そのリーダーをどうやって育てるかは、トップの仕事です。
毎年新しい人材を企業に迎えよう
良い会社をつくるには、同友会では教えがあります。毎年、若い社員を採用することです。1年、2年、5年とだんだん彼らは成長します。社員の半分が新卒の社員になれば、会社は絶対に変わります。会社を変えることは、まず社長が気持ちを変えること、それが第一歩です。次は社員が変えます。このことを私は言い続けています。当社でも高卒採用1名から始めて、25年たった今年、新入社員は45名です。愛知の会員でもそのことを実践している人は、良い会社になっていきます。そして継続することが大切です。
中小企業こそが地域経済の主役
地域と共に歩むのが私たち中小企業です。「インターンシップは同友会だ」とも言われるようになってきました。中小企業が地域経済の主役に踊り出てきたわけです。私たちの時間と頭脳を提供することが、地域の活性化に貢献することです。金儲けばかりを考えているとダメです。地域が良くならなければ、自分の会社も良くなりません。良い経営環境をつくって地域が良くなる、そこで育った子供たちはまともに成長します。今、子供たちがまともに育たない世の中です。効率一辺倒、金一辺倒でやるからです。しかし、そうでない世界を持っているのが中小企業です。地域の活性化に私たち中小企業家が参加しよう、「中小企業憲章」をつくって、私たちの運動のバックボーンにしていきたいというのが、今回の憲章大学習運動の主旨です。
3000名会員で総会を
経営者の仕事は、何をやるのかを考えることです。亡くなられた岩田レーベルの岩田社長は、「経営者がやらなければならないのは『What to do』だよ」とよく言っていました。同友会は「How to do」を学ぶところではありません。自分の会社で、地域のために何をやならければならないか。地域や国の政策を変えるために何をやらなければならないか。これを自分たちで考え実践するのが同友会です。愛知同友会にも勢いがついてきました。来年の総会で「鋤柄がいなくなったら3000名達成ができた」と言っていただけるのを楽しみしています。
【文責事務局・内輪】