障害者問題委員会
6月20日
雇用の現場から〜「タイヨー機械」訪問
5名の障害者が働く
稲沢市で精密機械部品の組立をするタイヨー機械工業を6名で訪問しました。社長の小出晶子さんの案内で、まずは工場内を見学。驚いた。どの現場にも、手作業でしかできないといわれる組立作業を、独自の技術で作った機械で行い、効率化を図っていたからです。女性をメインに、流れるように組み立てられるプリンターや自動車部品の一部を目の前にして、普段私たちが何気なく使っている道具は、こういう地道な工程を経て、初めて世の中に出ていくのだと実感させられました。これらの工程の中で、現在5名の知的障害者が活躍しています。簡単な部品の組立に従事していますが、小出さんの説明がないと、どなたが障害者か分かりません。小出さんは、「ここに至るまでには紆余曲折もありました。様々な家庭環境を持つ彼らをどのように受け入れ訓練していくのか。他の社員との調和も課題ですが、現在はパートの女性たちが気軽に声をかけ、気配りする姿がめずらしくない」と言います。
将来指導員の養成も…
また「今後の課題は給与の体系化です。会社に貢献できるように力がついてくれば昇給させたい。その次が社会的自立です。自分で給料を稼ぐようになったら、他人の力に頼らないで生活させてやりたい」と小出さんは語ります。さらに「社屋の一部をグループホームに改造してみようかなという想いも。そうすれば家庭問題を抱える人にも関与の幅が広がります。問題をクリアしていくには、将来指導員の養成も…」と夢は広がります。単に安い労働力としての障害者雇用ではないというのが一番の印象で、課題と責任は膨大ですが、ぜひ頑張って飛躍していただきたいと思いました。障害者問題委員会では、障害者雇用で頑張る経営者を今後とも紹介していきたいと考えています。
(株)中西 笠原尚志