寄稿
入会して1年、別人のような私に
藤井裕子藤井窯業原料(株)(瀬戸地区)
主人の急死で鉱山経営を引き継ぐ
私は瀬戸市東部で粘土鉱山を経営しています。私が社長となったのも、昨年2月、主人のくも膜下出血による急死でした。私自身は趣味の延長で花屋を営んでいましたが、鉱山の方は主人任せで、経営は全くの素人。突然2つの会社と社員が私に残され、泣く暇も悲しむ暇もなく、仕事に忙殺される日々でした。花屋を廃業し、鉱山の仕事を自分が引き継ぐ決心をしましたが、まさに白紙からのスタートでした。いろんな悩みを誰にも相談できず、愚痴もこぼせず、本当に逃げ出したいほどの孤独感、何とかしなければという焦りの中で一人もがいていました。
自分自身のネットワークが欲しい
そんな時感じたのは、自分自身のネットワークが欲しいという強烈な想いでした。そんな折、同友会へ誘われ昨年11月に入会、私の人生はまたも大きく転換します。「自分の責任ではない。いつでも逃げ出せる準備をしておこう」と考えていた私が、同友会で多くの仲間に出会いました。その中で自身の想いと深く向き合い、理念を明文化していく過程の中で、経営者として何をすべきかに気づくことができました。同友会での学びを自社に落とし込み、本当の意味で存在価値のある企業にすることが、社長である今の私の使命です。地区の「経営指針チーム」で学び、なんとしても経営指針を作らねばという想いから、「05秋季経営指針講座」に参加しています。まだまだ未熟な経営者でお恥ずかしい限りですが、今では1年前とは別人のような、前向きでよりよい未来を信じることのできる私がいます。