労務労働委員会
11月22日
賃金学習会「人間尊重の賃金体系」
広浜泰久氏(株)ヒロハマ(千葉同友会代表理事)
コストダウンの中で
賃金学習会の報告者は千葉同友会代表理事の広浜泰久氏((株)ヒロハマ社長)で、実に温厚で説得力あふれる話をされました。ヒロハマは全国シェア45パーセントという業務用缶パーツの開発・製造・販売業を営んでいますが、毎年数量が減少する業界であるという課題を抱えています。広浜氏は入社1年目からコストダウン運動の責任者となります。材料の歩留まりを削減する自動化ラインを導入しますが、結果的にパート社員の指名解雇につながり、泣く泣く応ずるパート社員の姿を見て、「二度とこんなことはしない」と決意をします。また山猫ストや労働組合との交渉も経験し、数々の企業風土の改善策を実施、「人間尊重の仕組み」をつくり上げて来ました。
誰のため賃金体系か
さらに仕組みに魂を込めようと経営理念からの展開を試み、より具体化・細分化・個々に誇りを持たせる戦略を展開します。特に職能資格要件表に関する説明では、「誰のため何のための経営指針であり、賃金体系であるのか」と参加者に問い掛けられ、広浜氏のこだわりや信条が参加者に良く伝わってきました。氏は常にお客様からの感謝の声や、社員が活き活きと業務にあたる姿を自身の喜びとされています。グループ討論では、「賃金をどのように決めていますか」をテーマに意見交換を重ね、あらめて自社の体制や仕組みを見直す機会となりました。
(株)菱田紙器菱田峰高(瀬戸地区)