名古屋支部「入会式・オリエンテーション」
6月9日
何を学びどう変わったか
勘違いした「社員のために」
創業10年、正社員4名で通信・セキュリティの工事を事業内容としています。入会して間もなく第1青同で、良い会社を作るには、社員さんを大切にし、守っていかなければいけないと言うことを聞きました。当時の私は、就業規則と賃金規程があれば良いと思い、手本を借りて作りました。これで社員を守れるぞと勘違いしていました。我が社は仕事柄、設備が止まっている夜間や休日の工事が多く、遠隔地の出張もあります。せっかく作った就業規則と賃金規程は実態に合わず悩んでいるうちに、不満が募った社員から賃上げ要求が出て、結果的にその社員は辞めてしまいました。
経営指針で突っ込まれた
第1青同の室会でそのことを話したら、すごい勢いで仲間から叱られました。「君の会社は何をする会社なのか」「ビジョンが無いのではないか」「社員がそのことを知っているの」と突っ込まれました。さらに、社員の立場に立ったら疲れてしまう、もっと先を見た計画を作るべきだと切り込まれました。悔しかったけれど、その人にお願いし、3年後の目標がわかる経営指針に作り直しました。
経営と同友会は車の両輪
同友会の中で一番すばらしいのは「民主」だと思います。会社の中では指示を出せば社員さんは動きますが、同友会ではそうはいきません。「なぜやるのか」とか「やってどうなるのか」をきちっと説明しないとダメです。これは実は会社でも同じです。
高い次元であてにしあてにされる関係を
今年の1月にどうしても取りたい仕事があり、部材を落としてでも取ろうとしたら、社員さんに「社長、うちは安心生活提案業です。その安い部材でやったら、必ずトラブルが起きます。お客様は安心できないはずです」と言われてハッと気づかされました。言っている自分が一番できていないではないかという情けなさと、社員がこだわってくれることの喜びとを同時に受け止めて複雑な心境でした。社員さんと経営者が高い次元であてにしあてにされる関係を作ることが、強い会社になるために一番大事なことなのではないでしょうか。