インターンシップまとめ会議
2006年度の全日程を終了
11月2日
長期研修が本格化
今年度は、1カ月の長期研修の受け入れが本格化し、4名の学生が挑戦しました。会議の冒頭では、この1カ月研修生を受け入れた杉浦清高氏(スギ製菓(株)工場長)による報告がありました。スギ製菓での研修は、ものづくりと働くことの楽しさに触れる前半2週間と、新商品を実際に開発する後半2週間の研修に分かれます。後半は、目に見える成果である、学生自ら玉ねぎと明太子の入った「タコせんべい」を「メンタマタコせん」と命名させる、サンプルづくりも経験させたといいます。製造現場、営業、企画開発と他部門に深く関わった学生にとっては、就職活動時の視野が大いに広がる研修となったと杉浦氏は振り返ります。
教員との連携がカギ
また、長期研修を成功させるポイントは、「学生と接する教員が、どれだけ研修スケジュールにふみ込めるかで決まります」と、教員のアドバイスが欠かせない現場の体験を示唆しました。
理工系学生の現場感覚薄く
これまで文系学生が中心だった研修生も、3割を理工系学生が占めるようになりました。このため、ダイヤルゲージやフライス盤などを初めて使用し、感動したとの感想も寄せられています。しかしこれは、基盤技術を支える中小企業にとって、憂慮すべき状況を目の当たりにすることになりました。技術・技能の継承問題が喫緊の課題となっている今日、現場を知らない学生がいかに多いか、顕著に表された事例といえます。
「共同教育」として
景気回復や労働力人口の減少など、学生の就職環境、企業側の採用環境は激しく変化しています。森靖雄氏(東邦学園大学教授)は、地域で生きる中小企業と、地域に根ざした大学が密に連携した「コーオプ・エデュケーション(共同教育)」が必要だと提起しました。地域の学生を地域(中小企業)の責任で育てること。地域の雇用と経済・文化を支えること。このような視点から今後も「地域教育活動」としてインターンシップを推進していきます。