どうゆうき

▼8月15日は隣国では戦勝記念日です。我が国では敗戦日であって、終戦記念日とは講和条約終結の日でもあります。戦争のつめ跡である、従軍慰安婦・強制労働・毒ガス埋蔵の問題などは、個人の賠償請求とはいえ、未だに解決されていません。そんな中で、原爆投下を「しょうがない」という発言が国の指導層から出る。これは平和ボケも極まった感があり、日本民族の忘れ性や、諦めの良さか。また案外、主体性を忘れた永年の依存症かもしれません
▼多くの敗戦後遺症が残るものの、この60年間は、戦争を知らず平和を甘受しました。改めて日本国憲法の重みを感じます。世界平和の未来を見据えた上での改憲が叫ばれる今、私達は主体者として決断を迫られています
▼クラスター爆弾、地雷の禁止国際会議の課題です。クラスター爆弾は、20%位が不発弾として、地雷と同様に地面に残ります。そのため、平和が戻ってからも被害が多く、その犠牲者のほとんどが子供達です
▼中小企業家の私達も平和を願い、社会に貢献する事を企業の理念としています。兵器弾薬等の軍需産業でも企業理念があると思いますが、戦争で使用する、可能な限り多くの人間を殺傷させることを企業理念には掲げてはいないでしょう
▼戦争は正義のために始まります。人間を殺し、戦争に勝つのは国のため、家族を守るためであり、すべては正しい事になります。これは、60余年前に日本が歩んできた道なのです。巡り来る8月15日は平和を見つめる日です。今も毎日、地球の何処かで、戦死や戦災が続いているのです。

相談役 廣瀬 嘉人