どうゆうき

▼市民からみる望ましい行政のあり方を考えてみたいと思います。私は「地域と共に歩む中小企業」をテーマに研究会をつくり、今年で6年目になります。その中で中小企業は地域の中でも生活者としての立場から地域行政にも関心をもち、新しい時代を創造する考え方が必要だと気づかされました
▼2000年に施行された「地方分権一括法」から、地方都市のあり方が大きく変わったはずですが、いまだその内容が反映されず、不十分な状態ではないでしょうか。地方分権時代の主役は、首長と地方議会であり、突き詰めれば判断する権利や、裁量権が地方自治体にあるはずです
▼地方行政は、二元代表制で市民の代表は首長と議会です。従来の中央集権時代と違い、指示を仰いだり通達通りに進めるのではなく、市民との関わりを重視した市民参加型の行政が求められます。財政的にも身近なところで何が必要で何が不必要か決めることができ、ムダもなくなるでしょう
▼行政が不明確だと市民が困るので、選挙時に公約をたて首長は執行義務が生じます。一方議会には、首長の執行力を評価する監視機能の役割があり、政策立案や政策提言、そして議会機能評価や議会改革などの役目を果たすことになります
▼大切なのは、地方議員と市民の意識改革です。圧倒的に大多数(普通の人)の考えがどう行政に反映されるかではないかと思います。地方の良さは地方で決める事ができる条例をつくって(同友会が今、提唱している中小企業地域活性化条例もそのひとつです)豊かな住み良い地域にしていきたいと思っています。

会相談役 尾嶋 敬久