金融アセスだより(第38回)

銀行の姿勢に憤る

私がこの金融アセス委員会に関ったのは、2000年の貸し渋り、貸し剥がしが、日常のように行われていた頃のことです。

そんな時、岐阜県の海津市に新店をオープンさせるためメイン銀行に融資をお願いに行きました。

銀行からは「9000万円借り入れしたければ、4500万円を定期で、担保を差入れしてください」と、回答が返ってきました。その当時の弊社の決算内容は良くなかったので、言い返すこともできなくて、その条件を受け入れました。

こんな銀行の姿勢には腹立たしい憤りを感じました。悔しくてしかたがなかったので、「今に見とれ」と事業の発展に邁進してきました。

折しも金融アセスメント法の制定運動が愛知で盛り上がり、署名活動に参加しました。

街頭署名に参加

2001年秋の街頭署名活動にも参加しました。署名を頂くのは、なかなか骨の折れる、また気恥ずかしい思いがしたり、通りすがりの通行人がとても冷たく感じましたが、結果、愛知で13万余名の署名を頂きました。

この同友会のアセス運動は全国的に繰り広げられ、100万名をこえる署名を頂きました。このように行政に働きかけた結果、政府がリレーションシップバンキングを金融機関に対して行うよう要請したのです。

そして中小企業の経営者の財政事情も少しずつ緩和されていったように思います。

中小企業の親父に必要なもの

金融アセス委員会では様々な勉強会を開催しています。11月24日の「金融寺子屋」はまさに今の金融問題を取り上げた会合でした。

応募開始2日間で定員の80名を超える応募があり、当日は立見席がでる程の盛況ぶりです。今必要とされている情報や知識を得るにはもってこいの勉強会でした。

今後は委員会で、リレバンを全面的に推進していくよう政府に働きかける運動をするための準備をしています。もちろん地区例会も大切ですが、企業の血液である金融の勉強も、今では会の活動で重要な位置を占めています。

私も、金融アセス委員となり世界・グローバルというマクロ的な視野で金融情勢を学ぶ必要性を知りました。「中小企業のオヤジにこそ世界の金融・経済情勢を勉強する場が必要である」と今痛感します。

 

(株)山彦  山田 博比古