障害者問題委員会(7月29日)
共に生きる地域へ 〜今できることを1つずつ

松澤 考宏氏 (株)マツザワ瓦店

 

「地域と共に、今できること」をテーマに討論

人は社会の中でしか生きられない

今期、障害者問題委員会では、「誰でも、皆と協力し合い、笑顔で働き、生きることができる」そんな企業と会社を目指して活動しています。7月は(株)マツザワ瓦店の松澤氏に報告いただきました。

松澤氏は様々な出会いがあり、真剣に障害者雇用に取り組み始めました。以前、ボランティア感覚で障害者を雇用し失敗した経験を教訓に、まずはハローワークや養護学校、作業所を社員と一緒に訪問します。そして現状を見て回り、社員の共感を得て「人間が人間らしく生きるために、人は社会の中でしか生きられない」との思いで障害者雇用のための会社を立ち上げました。

この会社では、機械化できるところをあえてアナログにし仕事を作り出しています。その工程は、障害者が3人1組で作業をします。誰が欠けてもラインが止まるため、お互いが頼りにされ、連帯感を感じながら生き生きと働くことができます。その姿は周りの社員にもよい刺激を与え、仲間意識を持たせ、より強い会社へと発展しています。

自分の目で現場を確認

松澤氏は全国を飛び回り、必ず最初にハローワークと作業所で現状を確認します。そして、出せる仕事は極力作業所に出すのです。常に人と地域を大切にしながら経営している姿に心を打たれました。

「紙面やネットではなく、まずは現場を自分の目で確認してください。雇用ができなくても、仕事を出したり、就労実習を引き受けたり、周りに知らせたり、今の自分にできることを精いっぱいやって頂きたい」と、松澤氏は声を大にして語りかけました。

今回は地域の養護学校の先生方も参加され、日ごろ知ることが少ない現場の状況もうかがうことができました。

 

(株)丸二商店 岩田 竹生