共育講座 第2講座(10月15日)
生きがい・働きがいと中小企業

高瀬 喜照氏 (株)高瀬金型

 

「何のために働くのかを明確にする」と語りかける高瀬氏

第11期、社員と学ぶ共育講座(22社、72名が参加)の第2講座、高瀬氏の報告を紹介します。

何のために働くのか

「何のために働くのか」ということが自分の中で明確になっていれば、自信となり、充実した人生になるでしょう。自社は社員67名で、金型製造と射出成形をしています。

我が社の理念には「ものづくり文化を支える」とあります。ものづくりと言うと簡単なようですが、人が使いやすいように、何年もの歴史の積み重ねを経て今の形があるのです。

ものづくりは直ぐにできるものではありません。作ったもの、それに関わる全ての人を大切にしていきたいという思いがなければ、良いものはできません。

やりがいを見つける幸せ

経営方針では、「誇り」を持って自分の仕事をする、と書いています。例えば医療機械分野では、良いものが安く生産できればサービスを受けられる人が増え、自分の働いたことが誰かのためになっていると実感できるでしょう。

また、ある社員はひきこもりで、週に何度も欠勤していました。しかし、同居の妹に子供が生まれると休まなくなり、自信もついたように見えました。人の役に立てる喜びが、変化をもたらしたのです。

人は1人では生きていけません。皆で協力し合って生きているのです。その中でやりがいを見つけることが大切だと思います。共育は、経営者と社員が共に人間的に成長し、豊かな社会を創っていく上でとても重要なことです。