金融委員会−金融寺子屋(12月16日)
中小企業の海外進出の基礎研修
上原 正之氏 エーアイエスビージャパン(株)
山内 新人氏 山内税務会計事務所

海外進出に高い関心
金融委員会では年に一度「金融寺子屋」を開催しています。今回は、海外進出を検討している、または海外進出に興味のある方を対象に「中小企業の海外進出の基礎研修」をテーマに開催されました。年末の繁忙期のなか、100名近い出席者があったことから、今後の事業展開のひとつとして海外への関心が高いことが見受けられました。
はじめに、エーアイエスビージャパン(株)の上原正之氏からお話しいただきました。
上原氏は大学卒業後、大手商社の食品輸出入取引の仕事を経て、投資事業発掘の会社を創業。去年より立教大学の山口義行教授が主宰する「スモールサン」の海外進出プロデューサーとしても活躍しています。なぜ今、海外進出なのかという点から現在の世界情勢と日本の中小企業の今後を見据えた報告をいただきました。
3つのキーワード
上原氏は、大企業の巨大資本を持ってしか展開できないと思われていた海外市場、特にエマージング市場と呼ばれるアジア・中南米諸国の市場の魅力を細かく説明。その上で、海外進出のキーワードは、スピード・エマージング市場・ネットワークであると締めくくりました。
次に、山内税務会計事務所の山内氏が報告。実際に海外進出してきた中で、税理士から見た海外市場を語りました。
山内氏はいろいろな国に出向き、その経済状況や投資における制度や税制を理解することで、海外への投資や進出を着実に展開できたと述べました。
かつての日本もエマージング国であり、国内外の企業が続々と日本市場で成長してきました。しかし今やターゲットはアジア・中南米に移行しています。私たち中小企業も海外に目を向けることが事業展開のかぎとなると思います。
カニエ電機(株) 蟹江 晃男