金融委員会―金融講演会(1月31日)
日本経済の復興の鍵

今後の中小企業が進むべき道
「2011年を読む〜日本経済の復興の鍵、中小企業の進むべき道」と題し、立教大学の山口義行教授を講師に招き、金融講演会が開催されました。国際情勢や金融動向から中小企業の道標となる内容で、参加した250名は経済学者の観点から明日の活路を見出そうと真剣に聞き入っていました。
いま世界の地図が変わろうとしているといいます。新興国の台頭、とりわけ中国の経済発展における構造変化は著しく、その時代を読む力が私たち経営者には重要であることがわかりました。当日は、中国企業の戦略などを例にあげ、グローバルな視点でいかに中小企業が生き残ればよいかを話されました。
また、世界から見る日本の強さは技術ではなくサービス業にあるといいます。つまりテクニックより心なのです。この事は、なかなか気づくことができない見方で興味深い話でした。
鐘は打ち手によって音を変える
DOR(同友会景況調査報告)などの動向からは、5月〜6月あたりには景気も足踏み状態を脱するのではという分析結果が出ています。それは設備投資や住宅建設の増加傾向が見られる事や、人手の過剰感も随分和らいでいることが今後反映されるとの見方です。
これから激しくなる競争を勝ち残るためには、マーケティング、ブランディング、管理会計などを通して自社を強くする必要があり、売上の5%は新しい事業などにチャレンジしようとの話が印象的でした。
講演中、山口氏は何度も「鐘は打ち手によって音を変える」と、私たち経営者自身の変革が必要であるとメッセージを与えてくれました。新年にふさわしい前向きになる講演となりました。
(有)ヴィオーラ 足立 誕生