三河支部・障害者問題委員会共催(2月7日)
障害者雇用・就労支援の集い 「共に働き生きる地域へ」
松澤 考宏氏 (株)マツザワ瓦店

原点は現場
年に1回開催する「障害者雇用・就労支援の集い」は今年で4回目を迎えました。
今回の報告者である松澤氏は、2年前から本格的に障害者雇用を始めました。以前に一度雇用に失敗し、何をどうすれば支援になるのか、深く考えさせられたそうです。しかし、その後、障害者雇用をしている方々からたくさんの気づきを得て、もう一度やってみようと思い立ちました。授産施設の現場に足を運び、障害について学ぶ大切さを実感し、採用する人たちの家庭訪問を始めました。
そして、障害があってもなくても1人の個人として向き合うこと、地域とのかかわりや、経営者としてその人の力が発揮できる職場づくりの重要性を、日々学び実践しています。
支援ではなく共に
初めは共感してくれなかった従業員も、作業の手伝いができるよう現場を見せながらわかりやすく説明するなど、次第に変化していきました。支援ではなく、共に働く必要性を感じてくれるようになったのです。
今できることに1つずつ取り組んでいくと、自分が努力することで周りから頼られ成長し、共育ちが根づき、人間愛で社内が変わっていきました。結果として業績アップにもつながったそうです。現在では、重度の知的障害者の方をたくさん受け入れたいと、事業所も増やしています。
私も障害者を雇用していますが、支援とは何だろうと悩んでいました。この集いに参加して、19年間手探りで行ってきたことは間違っていなかったと確信でき、さらなる努力をしようと決意しました。
「雇用がすべてではなく、知る事も大切」と語った松澤氏の笑顔が印象的でした。
(有)ケイシンサービス 井上 知久