障害者問題委員会(7月25日)
働く喜びを育む会社

雇用企業の会社訪問

笠原 尚志氏  (株)中西

 

ビンの洗浄技術を説明する笠原社長(左)

一人ひとりが主役

中西は、地域から回収された資源(ガラスビン、ペットボトル、プラ容器)を洗浄・再分別する会社です。社員50数名のうち約半数を占める障害者が手際よく分別作業をこなしています。軽度の障害の方ばかりだと思っていましたが、「ほとんどが重い知的障害・自閉症の方だった」との話に驚きました。

創業者である先代社長の中西氏は、縁あって障害者の実習を受け入れた時、毎日コツコツと働き、日を追って伸びていく彼らのほんのわずかな、しかし確実に成長していく力に注目しました。短期間では追いつけないが、時間をかければ必ず成果が出る。そして、それは社員にも必ず良い影響を与える。そう考えた中西社長は、意欲ある障害者を次々と実習に受け入れ、雇用していきました。

「先代は、わずかであっても彼らの成長を心底喜ぶ人だった。私はそれを継承したい」と、笠原氏は経営理念を成文化しました。今回、社員の働く様子を目の当たりにし、一人ひとりが主役となり、のびのびと働ける会社になっていると感じました。

自分はどれくらい真剣に社員と向き合い、その人生に責任を持っているかを考えさせられました。

 

(有)進工舎  田中 誠