「同友会らしい経営指針」実践編(9月22〜23日)
時代の転換期に求められる経営者の資質

コア技術を基盤に新たなビジネスモデルへ

方針策定へのヒント

冒頭はデータラインの馬場愼一郎氏による事例報告でした。構造不況業界からいかに新規事業を立ち上げ、既存のコア技術を中核に新たなビジネスモデルを構築してきたか、経緯が話されました。高いシェアを誇り残存市場の獲得をはかるものの、縮小市場では利益確保が困難でした。世の中の流れや社会のニーズに自社の存在領域を見出すことが大切なのです。挑戦と失敗の中に将来の可能性が埋もれています。これら社員が触れた幾つかの市場反応を集約分析し、仮説を立てることで成功のヒントが得られます。最も大切なのは、実際に事業を動かす社員と企業風土、そして経営理念が要となるということです。

持続可能な社会へ

講座では、新自由主義やグローバル企業の論理を確認しました。特に、リーマンショックや東日本大震災と原発事故から持続可能な社会を求める声が多数あがり、時代は大きな転換期にある。そんな情勢認識に立つことが重要であると強調されました。

「中小企業の見地から展望する日本経済ビジョン」など10年後の社会を展望しながら、従来の延長線上ではなく長期的な視野で物事を考え根本的な課題を探りあてる。そして新しいことに挑戦する学習型企業をめざしていく点を学びました。

また決算書を分析し、財務面からも自社の状況を把握し、内外の環境分析と事業構造の変遷史などを作成しました。これにより、経営方針や経営戦略を検討し、グループ討論で相互に迫りあいました。