障害者問題委員会(7月2日)
共に生き働く企業と社会へII

庄司 好充氏  (株)ヨシックス

笑顔の接客で、元気を持って帰ってもらう店に

2年間で6名を雇用

今年4月から障害者雇用率が1.8%から2%になり、従業員50人以上の企業は雇用が義務づけられます。飲食店を経営するヨシックスでは2年前からこれに取り組み、現在は6名(精神2名、身体4名)を雇用し、実習受入にも積極的です。

きっかけは、職安から雇用受入計画を作るよう言われたことでした。最初は業務委託や特例子会社など検討しましたが、非現実的で踏み出せませんでした。

しかし同友会の障害者問題委員会で、カット野菜を手掛ける清水食品を見学し、知的障害の社員が包丁で野菜を加工している姿に、障害に対する自分の固定観念が取り払われたといいます。

あてにできる関係へ

精神障害の社員は、愛知障害者職業センターの紹介がきっかけです。本人と会い、センターにサポートいただき、実習から採用となって現在1年5カ月になります。社内に受入担当者を作ったことでスムーズに溶け込み、その後2人目を採用しました。

仕事は、「できることを用意しなくては」と構えていましたが、今あるものを一緒にやれば良いとわかりました。同じ仕事をすることで、一体感も生まれ、やる気につながっています。できる仕事は任せ、雇ったからには戦力という認識が必要です。

店舗には身体障害の社員が4名います。うち2名は店舗責任者として、店舗運営・新人教育等に従事しています。他の2名は採用後間もないこともあり、ようやく店舗勤務に慣れてきたところです。

店舗での採用は、過去に精神と知的の人を採用したことがありますが、いずれも結果的に退職となりました。どうしても忙しい時間帯には配慮がおろそかになりがちで、店長を中心に社員教育を充実させ、定着率の向上を目指しています。