未来の企業応援セミナー(12月6日)
社員と共に未来創造

豊田 弘氏  知立機工(株)

地域で資金循環させる仕組みづくりを説く豊田氏(写真は中日新聞社提供)

同友会会員が全国で講師に

中小企業庁が運営するポータルサイト「ミラサポ」は、中小企業の未来をサポートするサイトです。このサイトをPRする目的で、全国8カ所で「未来の企業応援セミナー」が開催されました。

その特別講演の講師は、同友会の会員企業が推薦され、中部地方では豊田副代表理事が「社員と共に地域の未来を創造」をテーマに講演を行いました。

当日は、中部経済産業局の彦坂課長より、中小企業・小規模事業者政策の動向の説明があり、経済対策や税制面で多角的に支援する情報をミラサポで発信していると紹介がありました。

大前提は「雇用を守る」こと

特別講演で豊田氏は、雇用を守ることが「社員と共に」の大前提になると強調しました。「地域の未来創造」のためには、経営者が学び、成長していくことが重要だといいます。同友会で学んだ、生命の尊厳性・個人の尊厳性・人間の社会性を大切にする観点が不可欠であること。経営者の重要な責務は、社員が自ら考え行動できる自主性を育める職場をつくることで、働きがいのある環境が必要だと述べました。

行政に対しては、地域でお金が循環していく仕組みや制度を整備するよう提案しました。それが地域に働く場を生み出し、人が持続的に生活していける豊かな社会づくり、いわゆる未来創造につながるとまとめました。

中小企業が雇用の源泉

中小企業は国内企業の9割以上を占め、従業員の7割弱が働いています。その中小企業の雇用者数が大幅に減少していることは、地域経済にとって大きな課題であると問題提起がありました。地域の活性化には、地域に根差し雇用を守る、中小企業が元気になることが必要です。

行政サイドも「ちいさな企業成長本部」を設置し、全国38カ所で地方会議を開催し、中小企業の経営者から中小企業施策に関する要望を集約しています。今後も更に同友会から中小企業の現場の声を発信していくことが求められます。