障害者問題委員会(2月10日)
ここから物語が始まる 〜障害者雇用・就労支援の集い

成瀬 徳治氏  (株)三洲ワイヤーハーネス
杉浦 清高氏  スギ製菓(株)
成瀬 弘司氏  愛知県立安城養護学校

集いには50名が参加し企業実践を学ぶ

初めてのインターンシップ

三洲ワイヤーハーネスの成瀬徳治氏は、初めて養護学校のインターンシップ生を受け入れました。工場では、医療・福祉・産業用の機器など多品種小ロットの部品を製造しており、実習生にできる仕事があるのか心配でしたが、学校のフォローで不安は一掃されたといいます。

実習生は、組付、マーキング、導通検査などさまざまな仕事を覚え、一生懸命に取り組む姿に感心しました。物覚えも良く、工場長が「すぐにでも社員として採用したいくらい」と言うほどです。しかしコミュニケーション上の困難さを抱えていたので、できるだけ周囲と関われるよう心がけました。

実習後の今もアルバイトとして来ており、その成長ぶりを社員みんなで見守っているそうです。

稼げる集団へ

スギ製菓では知的障害3名と精神障害1名を雇用しています。初めて関わったのは8年前。高等部1年の生徒をインターンシップで受け入れたところ、素直で元気な人柄がかわいがられ、自然な流れで入社しました。今では1人で段取りができ、戦力として欠かせません。その後に入社した3名も、一人前になることを目標に教育しています。

スギ製菓の目指す雇用のビジョンは「稼げる集団」。会社のためだけでなく、本人のやりがいや生きがいを成果に結びつけることが重要といいます。来期の経営指針には障害者の採用や仕事内容、教育等を具体的に盛り込みます。

最後に、愛知県立安城養護学校の成瀬弘司氏から、一社会人として自分の力を社会で発揮させたいという気持ちはハンディの有無にかかわらず同じであること、社会経験が不足する養護学校の生徒にとってインターンシップがいかに貴重な場であるか話していただきました。

グループ討論では、障害者雇用に向け自分に何ができるかを活発に話し合いました。