二十一世紀到来を目前にした年を迎え
会長佐々木正喜


消費不況、雇用不安の中で
金融機関の姿勢が問われる
自立の前提は自律の精神



どうゆうき

▼ロシアの極東地域にあるウラジオストックとハバロフスクに昨年九月、行ってきました。南・東海地区が二年に一回行う地区会員有志の海外視察研修に参加したのです。新潟空港よりアエロフロート機で約一時間四十分、あっという間にウラジオストック空港に到着しました。▼到着してまず驚いたのは空港の建物が古く、しかも補修されていないことです。建物内部の照明は蛍光灯ですが、その半分は切れているのか光を放っていません。後で解ったことですが,ウラジオストックでは停電が時々あるようで、電力事情は相当悪いようです。▼まあそれはよいとして、入国審査と税関の遅いことといったらひどいものです。私達全員が通過するのになんと二時間を費やしたのです。ロシア人の官僚体質は帝政ロシアから共産党独裁を経ていっそう磨かれており、自由主義経済に転換してもまったく改善されていません。まだまだ「観光」という概念が定着していないのです。入国時の第一印象が悪いとついついすべてが悪く見えてしまいますが、ロシア人一人一人は能力も高く、体格も良く、若い女性はスタイルもよく、美人ぞろいです。(ある年令以上になるとビア樽タイプになりますが)▼市街の道路は日本製の中古車が溢れていて、交差点には信号がないし、警察官はほとんどいないので、いたる所で大渋滞です。新しい秩序ができるまでの胎動期というところです。米国と並ぶ超大国でしたが、今やハイパーインフレでルーブルは紙屑と化し、一からのやり直しを強いられ、苦悩している姿の一担を垣間見ることができました。

代表理事 鋤柄修