活動報告

どうゆうき

▼中同協第51回定時総会第17分科会「平和と企業経営について考える」に参加しました。報告者の一人、作家の早乙女勝元氏は、10万人が一晩で亡くなった1945年の東京大空襲を生き延び、戦争関連の本を100冊以上書きました

▼「私が生まれた時、日本は中国と戦争中で、平和を見たことがありませんでした。だから憲法が制定され、前文の『政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起こることのないやうに』のくだりを読んだ時は感動しました」。分科会後、早乙女氏が館長を務める東京大空襲・戦災資料センターを見学。焼け野原の写真を前に、早乙女氏は「どうしてあの戦争をくい止められなかったのか、未来のために学んでほしい」と語ります

▼もう一人の報告者は富士国際旅行社の太田正一氏。同社は平和と民主主義を実際に学ぶスタディーツアーの代表的企業です。格安航空券やパック旅行が氾濫する業界で、度重なる経営危機を乗り越え、「労使見解」に学び、社員一人ひとりの成長を支える環境づくりを通して、専門的な旅、参加者が感動できる旅づくりを追求する実践報告を聞きました

▼移動の車中で同社の創業者でNHK報道部副部長だった柳澤恭雄氏が「玉音放送」を死守したドキュメンタリー番組を見ました。天皇陛下自らが国民に終戦を告げた玉音放送。一部将校が日本の降伏を阻止しようと「玉音盤」奪取を企てますが、ラジオが歴史の舞台に立ち、戦争が終結しました。詳しくは半藤一利著「日本のいちばん長い日」を読んでください。若者に戦争を伝え、平和を守ろうと、改めて学んだ分科会でした。

相談役  福谷 正男