三河支部新春のつどい(1月22日)
日本のビジネスは変わる松浦元男氏(株)樹研工業・社長

第三支部の新春講演会が十名近くのゲストを含め、総勢百三十名で開催されました。講師の佐藤澄男氏は熱田地区会員数多くの事例を引いて、「今こそ知恵を働かせる時」との話に参加者は深く感銘をうけました。
三河支部の恒例行事「新春のつどい」が一月二十二日豊橋総合体育館を会場に、企業展・講演・懇親会の三部立てで行われました。企業展には会員企業六十社から九十七ブースが出され、一般の方をあわせて二百二十六名が参加しました。樹研工業はプラスチック精密小型成型品を中心に事業展開をしておられ、今回基調報告をお願いした松浦社長は韓国、台湾、シンガポール、マレーシア等の海外法人の代表者や役員を兼ねる国際通でもあります。

「小さいもの、より小さいもの」
日本は戦後何もないところからよく個々まで発展してきたといわれますが、何もなかったのではなく、技術があったのです。日本はアメリカの技術を買ったのではなく、特許権を買ったのです。ここがアジアのほかの国と大きく違う点です。企業の経営戦略といった場合、三つの中味があります。まずは財務戦略、そして技術戦略、最後はマーケティング戦略です。わが社は職人肌の体質です。地元のホンダ電子さんは「わが社は、われわれは、造ることしかできないですよ」とよく言っていますが、「なにを造るか」は企画力の問題です。設計のもとは発想であり、発想のもとは組立図であり、組立図のもとは部品図を描くことです。これも大きな技術です。しかしこのような職人技ともいえる技は簡単にコピーができません。わが社は小数個取りのプラスチック精密小型成型品を中心に事業展開をしており、コピーが出にくいので、プラスチックの成型と金型成型の機械メーカーになっていくことを考えています。「小さいもの、より小さいもの」ということを考えています。
●講演と企業展の終わった五時半からは「新春名詞交換会」が行われました。新入会員の紹介と各自の新年の抱負が語られる中、懇親が深められました。