さくら(千種区・天満緑道にて)
長かった冬に別れを告げ、草や木がいっせいに花をつける春。
なかでも桜は日本人の心をつかまえます。
桜の花の下に立つと、また今年も春が来たんだと実感します。

撮影と文:山田佳倫氏(愛知同友会事務局)





どうゆうき


▼8年前、愛知同友会30周年のビジョンのなかで、同友会が経営者の団体として、「情報発信の基地になる」という目標を掲げました。これを受け、94年2月から情報ネットワーク委員会(当時情報センター)が、年4回のペースで独自の景況調査を始めました。折りしもバブル崩壊の直後、第1回の調査結果レポートでは「もうそろそろなんとかなって欲しい〜好転への期待強いが、確証は?…」の見出しで始まっています

▼その後のレポートのキーワードを拾っていくと、「水面下」「回復力」「景気浮上の兆し」となり、九七年四月の消費税率の引き上げ以降は「足踏み」「さらなる悪化」「景気底ばい」「弱い回復力」「大幅改善」となっています。この6年間の日本経済の動きが、よく表れています

▼今年2月には「経過回復鮮明化〜なおも続く『利益なき繁栄』と『個人消費関連部門の低迷』」としており、景気の持続的・本格的な回復に結びつくのか正念場を迎えた感があります。こうして見て来ると、この景況調査が「情報発信」の一翼を担ってきたと思います。なお最近3年分の調査結果は「Ainet」(http://www.douyukai.or.jp/)の「調査・研究・提言」をご覧ください

▼景況分析会議の座長の立教大学の山口義行氏は第1号のレポートで、「自分自身の情報や相手に役立つ情報を自ら与えることによってはじめて、他人からも信頼され、評価もされる」、そして「『受け手』であるだけでなく『与え手』でもあることが、『1人前の社会人』と認められる前提なのです」と書いています。今一度、この言葉を噛み締めたいと思います。


報道部副部長村上e樹