三河支部総会3月25日
ぬるま湯的体質からの脱却

●激変の時代こそ中小企業の出番だ!
おそらく激変の時代には、季節の移ろいを肌で感じたり、人情の機微を解することに適さない時だと思う。人々の心が平穏で温かであるのは、大河のようにいつも変わらず、緩やかの流れる時代にいる時である。そんな思いを抱いて、三河支部総会の日を迎えた。今回の総会は、(1)記念講演、(2)総会議事、(3)懇親会の3部構成で、長時間に渡るものだった。中京大学社会学部教授の日比野省三氏の「激変の時代こそ中小企業の出番だ!〜未来経営を創造する」の講演では、未来から現在を見つめ直すこと、絶えず目的を問い続けることの重要さを教えていただいた。『ブレイクスルー思考』という聞きなれない考え方は、文字通り「突き抜ける」という意味で、過去の延長線上からいかに抜け出すかということだ。
●「もうサロン的な同友会はやめよう」
総会議事の質疑応答の中では激しいやり取りがあり、会を愛する仲間だからこその本音を聞くことができた。そして懇親会。私はこれを「心の安らぎを得る会」と思っていて、一杯飲み、料理を食べ、仲間と語らうことで学びが、完結できると思っている。
さて、総会全体で訴えられたのは、「ぬるま湯的体質からの脱却」ではなかったかと思う。支部長所信に「もうサロン的な同友会はやめよう」という、厳しい言葉があったが、当然のことながら、これは多くの中小企業家のぬるま湯的体質を戒めたものだ。
同じことが日比野氏の「茹で蛙」にもうかがわれる。蛙はぬるま湯から熱湯へ徐々に変化していくのに気づかず、やがて茹であがって死んでしまうことを中小企業家になぞらえて警告しているのである。しかし、この「ぬるま湯的体質からの脱却」の答えを私達は持っている。「同友会ビジョン」の2つの旗印の実践である。「自立型企業をつくる」ことそして「地域とともに歩む」ことで、ぬるま湯的体質をブレイクスルー(突き抜ける)ことができる。今回の総会でこの確認ができたと思う。
あおみ労務事務所柴田比呂志