新支部長に聞く−広報委員会(7月26日)
地域に根ざした活動を地道に、かつ着実に進めていきたい

加藤佳公氏(株)中部営繕工務店
広報委員会では各支部がどのような方針で具体的活動を行っていくのか、特に(1)「地域と共に歩む同友会」の支部での具体化、(2)支部と地区の関係(地区づくりの支援)、(3)「支部と広報を係わり」などについて各支部長を招き、語っていただいています。六月の名古屋支部長の山本氏に続き、七月二十六日には尾張支部長の山本栄男氏((株)サカエ・社長)と加藤三河支部長のお二人に語っていただきました。今月号は加藤支部長に、来月(10月)号では山本尾張支部長に登場いただきます。
内向きから外向きに机上から実践へ
三河支部として、まず「九十九同友会ビジョン」を分かりやすく簡単にまとめて、今年度支部長所信と一緒に会員の皆さんにお伝えしました。旗印2の「自立型企業をめざす」ということは、中小企業にとって、外部戦略として非常に大切なことと思います。それと共に同友会のもう一つの勉強課題の「経営指針の作成・成文化」も内部戦略としてたいへん大事なことだと思います。同友会には素晴らしい理念があります。それなのに自分の会社でいまだに経営理念さえ明確にしていない会員もいます。旗印1の「地域社会と共に歩む中小企業」という課題は同友会理念そのものにありながら、これまでおろそかにされて来た部分だと思います。特に中小企業は地域から社員が来ています。地域にお客様もいっぱいいます。同友会も今までは内向きな活動が多かったけれど、これからは机上の論ではなく、地域に役立つ活動を実践していきましょう。
心の鎧・兜を脱いで
二番目として三河支部は、地区の再編に取りかかりました。まだまだ理解・納得していただけない会員もいますので、とりあえずは地区名の変更から始め、行政別に刈谷、岡崎、豊橋、豊田、安城・知立、碧南・高浜、西尾・幡豆、そして三河青同の八つの地区としました。今までの仲間がばらばらになるとか、昔は和気あいあいで、ふれ合いが多くてよかったとか、感傷的で部分的・目先的なことをいう会員もおります。そういう人に限って同友会理念も理解していない、また長期在籍している方が多いのは誠に残念です。いまだにボウリング大会だ、ダンスパーティーだ、クルージングだ、山へ行って星を眺めようなどと同友会の理念とはずれた息抜き、サロン的仲良しクラブの活動が同友会活動と勘違いしている会員もいます。地区が変わって会えなくなったら今までの友情は消えてしまうのですか?そんな浅い友情だったのですか?地区が違っても支部例会は総会も入れて年に五回もあります。それに同友会は他地区の例会にいつでも参加できます。ふれ合いがよかったと言いますが、本当のふれ合いとは何でしょうか?一緒に遊んで、お酒を飲んで、カラオケを歌ったりする、これらは同友会のふれ合いではないと思います。同友会理念に基づき、いい経営者になるため、いい会社をつくるため、いい経営環境をつくるために、心の鎧・兜を脱いで相手のため、自分のため、みんなのために建前でなく、本音で議論をしあって行動に移していくことが、本当のふれ合いではないでしょうか!
地区レベルで進む地域社会との連携
それでも少しづつ、本当の同友会の進むべき方向が分かってきた会員が増えてきました。地元の国会議員、県会議員、市長を招いて、当地域の五年後の未来を真剣に討論し、勉強する例会が行われました。地域の産業フェスタに積極的に協力参加する地区も出てきました。また地域の商工会、市民会議、学校とも連携・協力し、活動を始めた地区もあります。それと三河支部は八月には「もの申す会」という、同友会に対して言いたい放題の会の開催を予定しており、会員の意識改革、コンセンサスを得ながら、会員全体のボトムアップをしていきたいと思っております。いずれにしましても、同友会理念に基づいた、そして地域に根ざした活動を地道に、かつ着実に進めていきたいと思っております。
【記橋本庄三】