自立型企業づくりでさらなる企業発展を会長佐々木正喜
●希望に満ち満ちた新世紀に
愛知中小企業家同友会会員の皆様、明けましておめでとうございます。長引く不況の中とはいえ、年も新しくなり、改まった気持ちで新年を迎えられたことと思います。特に今年は百年に一度の世紀変わりであり、不況と縁を断ち切って、希望に満ち満ちた新世紀を迎えたいという願いを皆さん大きくお持ちのことと思います。振り返ってみますと、前世紀末はバブル経済の崩壊から立ち直ることもできず、倒れることを予測もしなかった金融機関の破綻があり、一流企業も相ついで倒産するなどという現象が、日常茶飯事のように起きました。また「リストラ」という名の首切りや退職勧奨が流行し、かってなかった程の失業率の上昇をみてしまいました。どうも私たちは暗い面ばかりを見たがる癖があるかも知れません。週刊誌などがその代表でしょうが、ほのかな明かりでも真っ暗闇の中で見つけられれば、大きな光に見えるからでしょうか。それとも、自らを暗闇の中におき、叱咤激励しようとしているのでしょうか。
●社会や経済の構造が大きく変わるなかで
戦後の五十五年間の歴史を振り返ってみますと、日本は幾多の困難を乗り越えてきています。たしかに平成不況のように長期にわたる不況はなかったにせよ、その時その時に歯を食いしばって克服してきました。先ほど述べましたように、今年は世紀がかわりました。今は社会構造や経済構造が大きく変わろうとしています。それは産みの苦しみかも知れません。前世紀、すなわち二十世紀のしがらみを捨て、新しい世紀にふさわしい経営のあり方を早くつかみ取り、身につけることが必要になってきており、自ら学び、自ら考え、自ら行動していく自立型企業こそ、同友会がめざす企業像です。さらなる会員企業の皆様のご発展をお祈りいたします。